TL-922のスタンバイリレー制御の不思議
TL-922のスタンバイリレーはAC80Vを半端整流したDC電源を使っています。この電源に接続されたスタンバイリレーを制御する訳であるから、オンオフを担うエキサイタ側リレーもそれなりの接点容量が必要です。スタンバイリレーのコイルには、オンオフ時に自己誘導で発生する高圧を吸収するダイオードが設けられていますが、エキサイタ側リレーで火花が散ります。制御端子には0.01μFのセラミックコンデンサがGND間に挿入されています。スタンバイ時にはDC100V以上にチャージされ、送信時にはエキサイタ側リレーで短絡する事になり、0.01μFとは言え火花を散らします。最近のトランシーバーの殆どは、それらに見合った接点容量を持たない超小型リレーを使っています。そのまま長時間オンオフを繰り返すと、必ず接点が溶け出し張り付いてしまうでしょう。そこで、TL-922側にパワートランジスター1個によるドライブ回路を設け問題を解決します。また制御論理を合わせれば、トランシーバー内部の制御電圧(アクセサリー端子等)で直制御が可能となり、切替え時間を短縮する事が出来ます。
写真はリレーコントロール端子(RCA)の内側に取り付けたトランジスタ1段によるスタンバイリレー・ドライブ回路です。
なお、トランシーバーのスタンバイリレー接点の溶解対策としてTest&Dataコーナーに類似内容をアップしております。