市田柿好
城闕九重寵愛姫, 天生美食賞茘枝。 内人亦好市田柿, 沽得千金貧不辭。 |
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一年前の冬のことだった。わたしは、家内の好物は干し柿なのを知っていたので、おみやげにと買って帰ったことがある。ところが、家内曰く:「わたしが好きなのはこれではなくて、市田柿(いちだがき)で…」ということで、食べなかった。家内は、この冬も、つい先だって市田柿を買っていたようだが、昨日(17日)も亦買っていた。市田柿は、我が家にとっては、高級すぎる買い物ともいえるのだが、そのことを口にも出せず、にこにこと黙っていた。ただ、その時の心の屈折が強く残り、楊貴妃を偲びながらの一首が出来あがった。 その詩のカットにその市田柿の写真を載せればいいと思い、出かけ先から帰って、家内に「柿は?」と尋ねると、「もうありません。」とのこと。 この詩も「つまらない」とのこと。もっともなことである。(07.1.18) ******************** わたしが市田柿の写真を取り損ねたためにと、わざわざ今日(19日)買ってきてくれた。驚き(と感謝)でいっぱい。おかげで写真が撮れた(上の写真)。今回はわたしも負けずに二つ食べた。頗る美味。三国無双の天仙の果物。(でも、一年前の干し柿も、わたしには美味しかった…) (07.1.19) |
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・市田柿: | (我が家にとっては)高級な干し柿。 |
・内人: | 家内。妻。 |
平成十九年一月十八日 |
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