井古綆偉人平田靭負公　詩詞世界碇豊長の詩詞　来信　

読者のページ

　これは井古綆先生で、読み下しも井古綆先生になります。 ******************

偉人平田靭負公
曾水築堤苛令臻、雄藩宿命舐酸辛。乖違尚武捐雙劍、忖度洪災救衆民。共挑奔流投礎石、終栽鄕樹了吾身。人生有限名無限、永受尊崇治水神。

曾水の築堤に　苛令臻いたる、
雄藩の宿命は　酸辛　を舐めたり。
尚武に乖違して　双劍を捐すて、
洪災を忖度　して　衆民を救ふ。
共に奔流　に挑み　礎石を投じ、
終に郷樹を栽うへて　吾が身を了す。
人生限　り有り　名は限り無し、
永しなへに尊崇　さる　治水の神。

　　　　　　　　　　　　*********

・平田靭負	（ゆきへ）。江戸中期の薩摩藩の家老、1753年（宝暦３）藩が幕命を受けた木曾三川分流工事の総奉行となり、苦難の末1年3ヶ月で完成。竣工後、自害。（１７０４～１７５５）（広辞苑より）
・苛令：	幕府の抜牙懐柔策。
・雄藩：	薩摩藩。
・郷樹：	日向松。