夏夜私語
月明夏夜寂無聲,
君看地經過二更。
忽祝一言子壯健,
未究海角共長生。
(織部青霞 筆)
月明
げつめい
の
夏夜
かや
寂
せき
として 聲 無く,
君は
地經
ち きゃう
を看て
二更
に かう
を 過ぐ。
忽
たちま
ち
祝
ことほ
ぎて 一言す: 「
子
し(あなた)
壯健なれかし,
未だ
海角
かいかく
を
究
きは
めざれば
共
とも
に
長生
ちゃうせい
せん」 と。
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夜、妻が静かに地理書を読んでいた。ふと、読むのをやめて、わたしに問いかけてきた。「後、どれだけの期間、旅行に行ける?」と。
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・地經:
地図帳。南宋の無名氏の『題壁』に「白塔橋邊賣
地經
,長亭短驛甚分明。如何只説臨安路,不較中原有幾程。」
とある。
・海角:
半島やみさきの突端。地の涯。両宋・李清照の『C平樂』に「年年雪裏,常插梅花醉。挼盡梅花無好意,贏得滿衣C涙。 今年
海角
天涯,蕭蕭兩鬢生華。看取晩來風勢,故應難看梅花。」
とある。
平成二十一年七月十三日
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