今度こそ迷わないように心懸けて、仏隆寺の千年桜を目指して出かけた。
宇陀市の奥の方にあった。今日がちょうど散り始めだった。吹雪のように降ってくるさまの写真も撮れた。
千年の齢(よわい)の桜を見ていると、ふと、「何せうぞ くすんで 一期は夢よ たゞ狂へ」という古歌が心に上ってきた。(東日本震災+原発事故のため、少しずつ気も弱くなってきたのか……?) なお、『閑吟集』ではこの部分は:「世間はちろりに過る ちろりちろり 何ともなやなふ 何ともなやなふ うき世は風波の一葉よ 何ともなやなう 何ともなやなう 人生七十古來稀なり ただ何事もかごとも 夢幻や水の泡 笹の葉に置く露の間に あじきなの世や 夢幻や 南無三寶。 くすむ人は見られぬ 夢の夢の夢の世を うつゝ顏して 何せうぞ くすんで 一期は夢よ たゞ狂へ」とある。
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