Nゲージ蒸気機関車2025年のメモ>2025.5.2

D51新製品(1/80)とNゲージ

縮尺1/80シリーズの話ですけども、24年ぶりにKATOからD51「1-203 D51標準量産形」が発売されました。
前作「1-202 D51(標準形)」よりも、現在のNゲージ製品に寄せた表現に見えましたので、どういう点に違いがあるのかを拾ってみました。私がパッと見て気づいたところだけです。


全体・公式側

以後、Nゲージの「2016-9 D51 標準形」と比べ、今回の「1-203 D51標準量産形」に違いを感じた点です。
前作「1-202 D51(標準形)」との違いについても混在しています。

どの写真も、数字と矢印が記入されているほうが1/80、何も記載がないほうが1/150です。写真の大きさを大体揃えているので、一見区別がつかなかったりします(Nゲージの完成度が異常ですから)。なお、別売と書いている部品は、「7-104 D51 グレードアップパーツセット」の添付品を指します。このセットには、ほかにも色々なパーツが含まれています。

公式側
  1. 前部カプラーは連結可能。
    胴受けを外せば重連可能
  2. 煙突にはライトスイッチなし
  3. ドーム内にライトスイッチ
  4. 重油タンクなし(前作:付属)
  5. 空気作用管は配管留めを塗り分け済(前作:単色別パーツ)
  6. ハンドレールは樹脂製(前作:金属製)
  7. 速度検出器シャフトなし
  8. テンダー前手すりなし
  9. 石炭の盛り付け量はNと同等(前作:やや少なめ)

ドーム前半部が外せるようになっているのは驚きです。外見からはまったくそれを感じません。
ただ、ちょっと引っ張ってみた程度では外れなかったため、そこでやめていまして、私はまだライトスイッチを操作できていません。

非公式側

非公式側
  1. 空気作用管回り込み部塗装あり(前作:未塗装)
  2. オイルポンプ箱はランボード上
  3. ラジアスロッドと合併テコは分離(前作:連結)
  4. クロスヘッドは鉄色仕上げ(Nでは昨年後半から)
  5. 清缶剤タンク別売(前作:2種同梱)
  6. 小型オイルポンプ箱別売(前作:公式側に存在)
  7. 汽笛引き棒は別パーツ(前作:表現なし)
  8. 通風管は一体モールド(前作:樹脂製別パーツ)
  9. 手ブレーキハンドル一体モールド(前作:樹脂製別パーツ)
  10. 右側ステップに給水温め器排水管表現なし

キャブ後方

キャブ後方
  1. 水撒き管別売(前作:なし)
  2. クレーンフック別売(前作:一体モールド)
  3. 表記類別売(前作:なし)
  4. はめ込みガラス
  5. 渡り板
  6. バックプレート完成(前作:作りかけ??)

キャブ内部への薄緑色塗装や、メーターに白の色入れなどを施してみると、一層引き立つかもしれません。

キャブ前方

キャブ前方
  1. 丸窓なし(前作:あり)
  2. 発電機配管はNに似ていますが、配管留めなし
  3. 小型オイルポンプ箱別売

キャブ丸窓は、あるものを塞ぐのも、ないものに開けるのも、それなりに大変かもしれませんね。

テンダー後部

テンダー後部
  1. ライトは高位置
  2. 足かけ・手すり類は別パーツ
  3. 標識灯掛けなし
  4. 後部解放テコ別パーツ
  5. ステップはストレート形

別売で暖房ホースも用意されています。

前面

手すりの取り付けが曲がっていましてすみません。

前面
  1. 集煙装置なし(前作:付属) ※回転火の粉止め別売
  2. デフ裏に斜めの折れ線なし。Nも新しいものはそうですね。
  3. 煙室扉ハンドルは別パーツ。別売バリエーションもあり
  4. デフ手すりは別パーツ。前作はデフ一体でしたが折っちゃったの…。
  5. スノープロー別売(前作:付属)
  6. ピストン尻棒は外側固定(前作:曲線連動ギミック)

1/80同士で言いますと、全体的に前作は非ATS仕様でしたし、動力ユニットはまったくの別物ですから内部や下廻りは大きく異なります。
テンダーとエンジンをつなぐカラーコードがなくなったり、下廻りの側面に外から見えていたネジがなくなったりと、少々玩具的に見えた要素は結構解消されています。もちろん普及品のプラスチック模型である点は同じですけども。

ちょっとネガに感じたのは、ハンドレールが樹脂に変更されたことにより、結構歪んだ箇所があったことです。だいぶ直しましたが、完全にたるんでいて、直し切れていないところもまだあります。

走りは前作よりもはるかに静かで滑らかな印象です。フライホイールの効果が大きく、急停止すると結構過走します。もちろん駅に停車するときと同様に、徐々に速度を落とせば狙った位置にぴったり止められます。サウンドを鳴らしたくなりますね。

前面比較

左から、1/80の前作「1-202 D51(標準形)」、今作の「1-203 D51 標準量産形」、そしてNゲージ2019年品の「2016-9 D51 標準形」です。すべて少しずつ違っているのがいいですね。

前面3種

私は主に9mmゲージですので、16.5mmゲージについてはこのへんで。
関連リンク: KATOのD51(16.5mm)はこんな感じでした …10年前に、前作を振り返った記事

なお、Nゲージの「2016-9 D51 標準形」は、来月下旬に再生産が予定されていますヨ。


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