BobbyVinton International Fan Club of Japan
Newsletter, no. 24


 


 

<CD> New releases

Sealed with a kiss/With love
Collectables COL.7422('01-11)
 

Sealed with a kiss, First time ever, Speak softly love, Some kind of wonderful, Somebody's breakin' my heart, Come softly to me,
Song sung blue, End of the
world, Greenfields, Our day
will come, I'm leaving it up
to you//Seasons in the sun,
And I love you so, When you
love, Moody, She's gotta be 
a saint, Hurt, I love you the 
way you are, Clinging vine,I
can't believe it's all over

コレクタブルズレーベルよりエピックレコードにおける後期の録音作2枚がCD化された。
1枚目は日本でもかなり注目された“涙のくちづけ”で“ソングサングブルー””ゴッドファーザーの
愛のテーマ”やキャロル・キングの”Some kind of wonderful"などに独自の解釈を見せて
好調なヴォーカルを聞かせる。ボビー自身の制作でアル・キャップスが編曲を担当した゜72年のLP。
この後、ヒットが続かず゜74年エピック側はボビーとの契約を更新しなかった。

エピックレコード隆盛の陰にはボビーの功績を忘れる事はできないしボビーはリストラにかなりの
ショックを受けていたようだ。“愛のメロディー”を自費で制作し最初に持ち込んだ会社も
エピックであったが、やはり無視されてしまう。"With Love"は“愛のメロディー”が大成功を
収めたのちエピックよりリースされた編集作品であり。何故か"Clinging vine"は擬似ステレオ
で収録されている。“そよ風のバラード“”アンド・アイラブユーソー””心の痛み”など゜70年代
前半の貴重な録音でもありリリースを歓迎したいのだがこういった裏のエピソードを知ると
複雑な気分になってしまう。全体的に明るい音作りがされているこのCDからは想像もつかない
のだが、、、もうあれから30年余り経過してしまった今日でも十分通用する作品。

最新の情報によると,2月5日に以下の4タイトルが発売される予定です。
Collectables COL7421 Take Good care of my baby/I love how you love me
                      7423 Please love me forever/My elusive dreams
                      7440 Ev'ry day of my life/Satin pillows and careless
                      7441 Live at the Copa/Drive-in movie time


A&E biography on Bobby Vinton
(Aired on Dec. 5, 2001 on A&E channel)1 hour program

Arts and entertainment (A&E)networkのBiographyは1987年
4月よりケーブルテレビで毎週放映されている人気TV番組で、政治家、
スポーツ選手のほかショウビジネスの世界で成功を収めているエンター
テイナー達も続々登場し大きな話題となっている。現在は毎週月−金
の夜,1時間番組として制作され貴重なフィルム、大物のインタビュー
なども交えてその人物の実像を伝えるというパターンが定着し、放映
された番組のビデオ化もかなりすすんでいる。日本ではまだ1部の政治家
の映像がDVD化されているのみだが、クラシックにこだわらず幅広い目で
優秀なアーティストにもスポットをあてているこのシリーズは是非,日本の
テレビないしビデオ映像で見たいものである。

さてボビーの伝記映像には、家族(妻、母、次男)のほかトニーオーランド、
マーブ・グリフィン、クライブ・デイビスなどがボビーについて語っている。
勿論、貴重な映像もでてくる。"Jimmy Dean Show""Ed Sullivan Show"
"Bobby Goldsboro Show""Bobby Vinton Show""Hulabaloo"などどれも
素晴らしいシーンばかりだ。勿論、現在のボビーも登場し、インタビュー
に答えている。John Wayneとの交流、エピックレコードとの決別時のエピ
ソードなど興味深い。ただ前半に比べ後半はやや走り過ぎている気もする。
“愛のメロディー”を大ヒットさせてからのボビー。それまでとは比べられない
くらい成長した1人の人間としてもう少し突っ込んだ描写があってもよかった
と思う。カーネギーホールに出演したことや自伝を出版したことも紹介して
欲しかった。

勿論、TV番組として十分評価できる内容でありファンならずとも鑑賞して
いただきたい。

<New releases>
Video
Bobby Vinton Live in concert 50min.
<Bobby Vinton Theater (2001)発売>
これは,ボビーの1995年のカナダのモントリオールでのコンサートの模様を
収録したビデオでカナダでは数年前にテレビで放映されている。50分に
編集されているのが残念だが、彼のソロコンサートの素晴らしさは十分伝わって
くる。カメラワークもまずまず。ボビーのヴオーカルも好調。ラストの“愛のメロディー”
まで時間の経過を忘れさせてしまうほどの出来でボビーのファンならずとも一度は
鑑賞していただきたい。
当時のコンサートの日程等から判断すると1995年1月28日モントリオール
"Place de arts"でのショウと推測されるが往年のヒット曲、楽器演奏,客席
とのコミュニケーションなど1時間30分のショウが50分に編集されており、
フルステージでないのがファンとしては物足らない。

<New Releases>
「DVD」 Pink Lady and Jeff/Rhino R2 976019(2001)/Legion 1(3DVD set)
300min.
 
 

日本の人気DUO“Pink Lady”は、1980年3−4月にかけてNBCTVで1時間の
ヴァラエティショウを持ちながら低視聴率で1ケ月で放映は打ち切り。ボビーは、ここで
放映されないままお蔵入りになっていた"Lost episodes"のメインゲストとして登場
する。スリムな体型でヒットメドレー、それにピンクレディと数曲duoも披露しコメディー
にも加わるなど大サービス。この頃ボビーはTV,コンサート等にひっぱりだこ。当時
45歳のボビーに、こういう映像でお目にかかれるのはファンとしては有難い。
他のゲストにはロイ・オービスン,ダニーオズモンド、ブロンディ,アリス・クーパー
なども登場しショウを盛り上げている。
なおこのDVDはリージョン1対応なので残念ながら日本のプレイヤー(リージョン2)
では再生出来ないことも付け加えておこう。

あの曲〜Memorable hits〜
     I love how you love me/Epic 5-10397('68)   邦題:こんなに愛しているのに
     Producer: Billy Sherrill             CBSSony SONG-80057(’69-4)     
     Recorded on Aug. 29, 1968 in Nashville      最高位 第9位
     Flip: Little barefoot boy[素足の少年〕
   Words and music by Barry Mann and Larry Kolber
 

キスするたびの君の瞳のとじるのや、離れている時,僕を想っていてくれる
君が大好きなにより君の僕に対する愛しかたが好きなんだ。”と言った内容の
熱烈な愛の歌でボビーはヴォーカリストとしての本領を発揮している。もともとは
女性コーラスのParis Sistersが1961年に全米5位を記録する大ヒットとなり、
ボビー盤は゜68年から゜69年にかけてリバイバルヒット、ミリオンセラーとなった
日本では女性コーラス、モコ,オリーブ、ビーバーが“忘れたいのに”という邦題で
ヒットさせレターメン盤でも注目された。この曲に対する邦題として“貴方ってい
い感じ””忘れたいのに””こんなに愛しているのに”などがありこのため、ヒットを
逸してしまった感がある。
カントリー系アーティストにも人気の高い曲でもありボビーのあとGlen Campbell
Lynn Andersonでもカントリー部門でヒットを記録している。
 
 

From the Billboard magazine,  Hot 100,  Dec. 14, 1968

 1 I heard it through the grapevinr/Marvin Gaye
 2 Love child/Diana Ross & the Supremes
 3 For once in my life/Stevie Wonder
 4 Abraham, Martin, and John/Dion
 6 Hey Jude/Beales
 7 Wichita line man/Glen Campbell
 8 Stormy/Classics four
 9 I love how you love me/Bobby Vinton
 


Bobby and his rivals~ボビーと好敵手たち
     Rick Nelson(1940.0508〜1985.12.31)

Erik Hilliard NelsonはニュージャージーのTeaneck出身。 両親の影響を受け1949年からラジオ番組に出演。その後テレビにも登場した。1957年に"Teenager's  romance"をヒットさせ続いて"I'm walking"も大ヒット,ティーンエイジアイドルとして地位を確立する。その後"Be hop baby"('57)Poor little fool"('58)Lonesometown"('58)Travelin' man"('61)"Young world"('62)などをインペリアルレコードで大ヒットさせ、゜63年にはDeccaに移籍しRickyからRickに改名し大人のアイドルへと変身していった。
“For you"('63)"Very thought of you"('64)など゜65年までヒットを連発し゜69年には"Stone Canyon Band"を結成しボブ・ディランの"She belongs to me"をヒットさせた。”Garden Party"('72)は最高位6位を記録するがヒットチャートから徐々に遠ざかるようになる。その後、Epic Recordsでもレコードをリリースしたが、1985年に飛行機事故で他界してしまう。
テレビ番組“陽気なネルソン”は゜60年代日本でも放映され,映画「リオブラボー」などにも出演した。日本では今一つ評価が低いが硬派からも支持される数少ないアーティストの1人である。最近,ドイツのBear Family から6枚組のボックスセットが発売されマニアに注目されている。
 リックは35曲のTOP40HITをその内19曲がTOP10入りしている。これはボビーのTOP40,30曲 TOP10、9曲を凌駕しておりアイドルとしての50年代後半から60年代前半における人気の高さが伺われる数字である。常に声をセイブして歌う独特の唱法はいまでも多くのファンを魅了している。

CDs by Rick Nelson
 Rick Nelson Legacy/Capitol 72435-29521-2(2000)4 CD set
 Legendary master series/EMI 7-92771-2('90)
 Legendary  master series, vol.2/EMI 7-95219-2('91)
 Stay Young/Epic ESCA7534('93) Japan
 For your sweet love/Sings for you/ACE CDCHD 667('97)U.K.
 Another side of Rick/Perspective/ACE CDCHD 690('98)
 Garden Party/Windfall/BGO CD333('96)
 Rick sings Nelson/Rudy the fifth/BCG 441('98)
 Live at the Aladdin/Magnum CDMF0788('96)
 Musical anthology/Capitol 72434-99428-2('99)
 
 

出演映画: リオブラヴォー(゜58) 南太平洋 ボロ船作戦(’60)
       On the flip side('66)TV movie,  Love and kisses('65)

この1枚
All time great albums    Name is love/ABC AB981('77) 日本盤 YX8096 愛の綴り
Producer: Bob Morgan,  Recorded in Nashville,.Female Vocals:Janie Fricke

Side 1: Love makes everything better
           I remember lovin' you
           Hold me, thrill me, kiss me
           Her name is love
           Only love can break a heart
           You are love
Side 2: All my todays
          Once more with feelings
          Baby when it comes to loving you
          Ain't that lovin' you
          Where were you all my life

          日本でも発売された本盤には自作曲が8曲も含まれいてソングライターとして彼がいかに才能豊かが理解できる。ここから、3曲シングルカットされ"Only love can break a heart"(恋の痛手)はチャ- トインしている。"Hold me, thrill me kiss me"はアダルトコンテンポラリーチャートに入っている。
"You are love"は゜83年にLarcレーベル でリリースされカントリーチャートに入った。全編にカントリーフレイバーが漂いボビーの歌声はワインのように聞き手に心地よさを与えてくれる。"Her name is love"も親しみやすい佳作だし"Where were you  all my life" はアメリカではシングルSealed with a kiss"のB面として紹介され何度も録音されているがラストで余韻を残している。
   ボビーはABCに5枚のLPを残したが最後にあたるこの作品ではナッシュビルで名手たちと共演   し、余裕たっぷりのヴォーカルを披露しABC時代を締めくくった。
    

ボビーのレコード、CDの日本における発売状況
 
 

  45s EP LP CD CT
1960年代 31 10 0 0 47
1970年代 10 0 14 0 2 26
1980年代 1 0 1 2 1 5
42 6 25 2 3 78

残念ながら゜90年代以降はボビー関連のメディアの発売が止まったままです。
少しでもこの状況を改善すべくFM、AM放送へのリクエスト,雑誌への投稿等,会員の皆様の積極的
な活動が不可欠です。是非、ご協力ください。

日本におけるシングル盤ベストセラー
 
    1 ブルーヴェルヴェット('64)Blue velvet
    2 ミスターロンリー('65)Mr.lonely
    3 涙の紅バラ('62)Roses are red
    4 涙のくちづけ('72)Sealed with a kiss
    5 パロマブランカ('76)Paloma blanca
    6 愛のメロディー('75)My melody of love
    7 ジョンに捧げる歌(映画「アメリカンヴァイオレンス」主題歌)('81)It was niceto know you, John
    8 ブルーオンブルー('63)Blue on blue
    9 涙のサテンピロウ('66)Satin pillows
    10 こんなに愛しているのに('69)I love how you love me
        次点 君待つ心('64)Clinging vine
               ミスターブルー('65)Mr.blue
          ブルーファイアー(’64)There!I've said it again
 日本にはビルボード誌のようなチャートが特に60年代には存在せず
 この順位はあくまで推測です。オリジナルコンフィデンス誌が登場して
 からは「涙のくちづけ」などがチャートに登場しています。(最高位47位 15週チャートイン)
 
 

CDs from around the world
   Omnibus

1 Ultimate christmas collection/Sony Music 5044862(2001)Australia 2CD set
           "O holy night""White christmas"by Bobby Vinton

2 Frankie Avalon's good guys/BGNP Crescendo GNPDBX 3010(1999)U.S.A. 2CD set
            "There!I've said it again"by Bobby Vinton

3 Viva Las Vegas/Universal Music 585 645-2(2001)U.K. 2 CD set
            "Blue velvet"by Bobby Vinton
 
 

こういったオムニバスCDにも最近ボビーの曲が収録される事が増えてきているのはボビー
が一流のエンターテイナーである証であろう


                   
                         編集後記

 2001年9月に起きたテロ事件により、いま世界は大きな転機を迎えようと
している。アメリカのポヒュラー音楽界を見てもコンサートの件数などに影響
が出ているようだ。例えばラスベガスでもいまだ今年上半期のショウスケジュール
が1部を除いて公表されていない。幸いボビーは3月14日から17日までOrleans
に出演予定だが、飛行機での安全性の問題もあり現在のところ渡米できるかどうか
は白紙の状態である。

 皮肉な事にボビーの旧譜のCD化が2001年の後半から米で進んでおり,今年も
継続すると考えられる。日本ではレコード会社、CDショップでのボビーの扱い
が低いのが現在のところ人気の低迷に起因している。SONY Musicでは、ボビー
ばかりでなくパーシー・フェイス、ジョニー・マティス,レイ・コニフなどのCDが発売
ゼロの状態が続いている。古い、売れないだけで本当に価値の高いものを紹介
しないで売れ筋のアーティストにこだわる日本のレコード業界では、希望が薄い。
輸入盤を扱うCD店ももっと広い視野でこういったポピュラーアーティストにも窓口
を提供してほしい。今回取り上げたリック・ネルソンにしても日本では不遇である。
 

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2002年2月2日発行
(C)2002 Joji Tsukada