××下宿屋木村 バースディーSMAP××

 

 赤組さんのプレゼントをどうするなりか、青組さんは悩んでいたなり。

 赤組さんのバースディから、バースディSMAPなるコーナーがSMAP×SMAPにできていたなり。まぁ、簡単に言うと「誕生日のメンバーに、他のメンバーがプレゼントを一つずつ贈るなりが、誕生日のメンバーは、その中から1つだけ、持ち帰ることができる。つまり、そのプレゼントを贈ったメンバーこそが、誕生日のメンバーを一番理解している、ということになる」という、そういう企画だったなり。個人的なプレゼントはとりあえず置いておくとして、番組用のプレゼントなりからそこそこ笑いが取れて、だけどやっぱり赤組さんが喜んでくれるそんなプレゼント・・・・そう考えると、結構これは難しい問題だったなり。いろいろと考えて青組さんが選んだのは、赤組さんの下着25枚セットだったなり。生活必需品なりから、邪魔にはならないなりし、意外性、と言うこともあってそこそこ笑いも取れそうな気がしていたなり。

 が、結局赤組さんが選んだのは、緑組さんからのダーツセットだったなり。

「ちぇっ、面白くない選択して」

とは思ったなりけれど、それはまた言っても仕方ないことであったなり。

「まぁ、これは俺が使うかなぁ」

サイズ違いではあったなりが、まさか来年の赤組さんの誕生日までとっておく訳にもいかず(それはそれで面白いネタなりかな?と言うことは微かに思った青組さんだったなりけれど・苦笑)、結局自分で使うしかないかと思って青組さんは下宿屋に戻ったなり。

 そんな青組さんを出迎えたのは、ボニータと、満面の笑みを浮かべた赤組さんだったなり。

「ちょうだい?」

両手を揃えて前に出し、微かに首をかしげて、どこのお子様なりか?と言う様子で赤組さんは言ったなり。

「へっ?」

一瞬何のことかわからずにそう訊き返した青組さんに、赤組さんは続けて言ったなり。

「さっきのプレゼント、持って帰ったんでしょ?・・・・ちょうだい」

「何で!」

あまりにも当たり前のように言われて、面食らいながらも青組さんは言ったなり。

「だって、絶対これは中居からだと思ったんだよね。だったら、きっと下宿屋に持って帰るだろうし・・・・それなら、それ以外から選んだ方が得じゃん?」

にこにことそう言いきった赤組さんに、青組さんは呆れたように言ったなり。

「何バカなこと言ってんだ・・・・。企画の趣旨はわかってるよな?おまえが手に入れられるのは、おまえが選んだプレゼント一点だけ、それ以外は手に入れられないの!」

「うん」

赤組さんは素直に頷いたなりが、

「でもね、その下着25枚もどうするわけ?」

青組さんに尋ねていたなり。

「どうしようといいだろ?・・・・ま、もったいねぇから俺が使うわ」

「それ、無理」

赤組さんは即座に言っていたなり。

「だって、サイズ違いでしょ?おまえ、ぜってーサイズの合わない下着なんて我慢できないって。それが25枚も!!まず、無駄になるのは間違いないね」

あまりに自信たっぷりに言い切られて青組さんは少し悔しく思ったなりが、その推察は全くの的はずれでもなかったなり。確かに青組さんの性格を考えると、サイズの合わない下着なんてきっとイライラの元だろうと思われたなり。

「だったら、誰かにプレゼントする!!」

青組さんがそう言おうとするより先に、赤組さんが言ったなり。

「だから、プレゼントちょうだい。今度、そっちの誕生日の時には、俺の分選ばなくても、絶対に下宿屋でプレゼントするから」

「・・・・なんかずるくねぇ?それ」

「だって、一歳大人になったし」

そして二人は顔を見合わせて笑ったなり。

「仕方ねぇなぁ」

青組さんは手にしていた下着セット(25枚組)と一緒に、自分の部屋からもう一つの包みをとってくると赤組さんに渡したなり。

下宿屋の誕生日はそんな風にして始まったなり。