ドラマの撮影に入るのと時をほぼ同じくして、青組さんの部屋は片づかなくなり始めたなり。ほとんど寝るためだけに家に帰ってきているような状態になってしまったなりから、仕方ない、といえば確かに仕方のないことだったなりが・・・・。
その日は撮影が、都合のために早めに切りあがったとかで、青組さんも早めに下宿に帰ってきて、自分の部屋のこたつでのんびりしていたなり。
「いい?」
ノックして赤組さんは青組さんの部屋のドアを開けたなり。
「ちょっとさぁ、今度のスマスマのことなんだけど・・・・」
いいながら赤組さんは青組さんの部屋を見回したなり。そして、しばらく何かを考えてたなりが、提案したなり。
「なぁ、俺片づけようか?」
「うん・・・・」
言ってしばらく青組さんも何かを考えていたなり。そして赤組さんに尋ねたなり。
「なぁ・・・・。やっぱりそれって母性本能?」
「はい〜?」
ちょうど、青組さんはとあるバラエティのSPを撮ったばかりで、その時、女の子は散らかった部屋を見ると母性本能を刺激されるという話があったなり。ほっとけないなぁ、私がいなきゃダメなのね、と思うという話だったなり。
青組さんは、そのことを簡単に赤組さんに話したなり。
「って言うか、男に母性本能はねぇだろ?」
赤組さんは言ったなり。
「じゃ、一体何だよ?」
青組さんの問いに赤組さんはしばらく考えたなり。
「んと・・・・」
「何?」
「・・・・お兄ちゃん?」
「なんでだよ、俺の方が歳上だろーが」
青組さんは少し不服そうだったなり。
「だっておまえ末っ子だろ?俺、長男だもん」
そう言うとお兄ちゃんは、お部屋の片づけを始めたなり。