リビングには50インチのTVと6連奏CDプレイヤー。
生スマのVestバトル。赤組さんは迷っていたなり。果たして何を指定すべきなりか?すでに赤組さんは50インチTVをGet!そして青組さんは「あの」直江先生も愛用していた6連奏CDプレイヤーをGetしていたなり。そして、もう一度赤組さんは正解し、もう一つの商品を指定する権利を得たなり。
赤組さんは青組さんをちらりと見たなり。青組さんがブースから出てきたなり。互いに微妙な空気を漂わせたまま向かい合わせに座り込んだなり。青組さんが土下座をし、赤組さんはその顔を覗き込んだなり。
青組さんは必死だったなり。
「6枚ほらっ、SMAPのライブとかあるから」
青組さんは言い募ったなり。
「いっぱい聴かなきゃいけないから、いっぺんに聴けるヤツ・・・・」
赤組さんは何度か青組さんの顔を覗き込んだあと、おもむろに立ち上がったなり。そして指を伸ばそうとしたなり。
途中CMに変わってしまったなりが、赤組さんは賞品の指定をしたなり。
「じゃ、6連奏CDプレイヤー」
赤組さんの後ろで青組さんが、がっくりと崩れるように座り込んだなり。
が、しかし。
結局下宿屋のリビングには50インチのTVとCDプレイヤーが置かれていたなり。
「うちばっかりが賞品もらっちゃって、なんか悪いみたいだよなぁ。な?ここに置いとけば、結局ライブの準備でもたっぷり聴けるでしょ?」
ソファでごろごろしながらTVを見ていた青組さんに、赤組さんはにっこりと笑って言ったなり。
「どっちがGetしたって、結局ここに来るんだし」
「そうだべ」
青組さんは、面白くなさそうに言ったなり。そして、赤組さんに向き直ったなり。
「おまえの言うとおり、俺らのどっちが取ったにしてもCDプレイヤーはここに来たはずだ。・・・・つまり、おまえが別のものを指定してれば、下宿屋に賞品は2点じゃなく、3点届いてたってこと」
赤組さんから笑いが消えたなり。
「なぁ、今から変更ってきくかなぁ」
「きくわけないだろ?」
青組さんは、またTVに視線を戻したなり。
「だから、他のにしろってあんなに言ったのに」
赤組さんは溜息をついたなり。
「・・・・まぁいいんじゃねぇ?結局メンバーで賞品を手に入れられたのは俺たちだけだし、番組的には盛り上がったんだし」
青組さんは赤組さんの顔を覗き込むようにして、ようやくにっこりと笑ったなり。