早朝IRC歌仙「大寒の」の巻
起首 2001.01.20 満尾 2001.03.17
発句 大寒の円居めでたや朝まだき 宗海 晩冬
脇 氷柱折り取り沸かす珈琲 海砂 晩冬
第三 蕩々と芽吹く音聞く森ならむ 薊子 仲春
四 しろがねの蟇這ひ出る池 無耶 仲春
五 原っぱにぶらんこ漕げば届く月 真由 三春/月
六 裾ひるがへる薄絹のチマ 海
ウ 七 桐の木のはやほどほどの幹回り 砂
八 カステイラ切る指の繊くて 子
九 告げやらでたゆたふ心今日もまた 海 恋
十 バス停に待つかの人の声 耶 恋
十一 ガス欠と電源抜けにはご用心 砂
十二 忘れた頃に起きる度忘れ 海
十三 夏月にちぎれちぎれの雲迅く 耶 三夏/月
十四 ちまきを捧ぐ屈原の湖 砂 仲夏
十五 紙冠つむりに載せた阿呆ゐて 子
十六 非僧非俗の発心の旅 蘭石
十七 イコンにも花咲き満つる地中海 鶴鳴 晩春/花
十八 轆轤回して三度目の春 みど 三春
ナオ
十九 ようやつとおたまじやくしの足の出て 野猿 晩春
廿 次期社長来る人事シーズン ロコ
廿一 雑巾が友達になる昨日今日 梨乃
廿二 へんねしをするきつい姑 耶
廿三 浴衣着せ腹目立つやとさすりあひ 子
廿四 財布になほす蛇の抜け殻 砂 三夏
廿五 炎吐く大道芸人遠巻きに 猿
廿六 秘密結社の潜むキャラバン ど
廿七 愛すればこそ身を退くも男伊達 砂
廿八 銀幕の中うるむ故郷 由
廿九 ユニバーサルスタジオ月も覗き込み 子 三秋/月
卅 ポップコーンにまじる栃の実 耶 晩秋
ナウ 卅一 軒先に酒林吊る新走り 砂 晩秋
卅二 鳥獣戯画の薀蓄を聞く 耶
卅三 弁慶が七つ道具を質草に 子
卅四 鞍馬あたりのけふの賑はひ 耶
卅五 廃れたるインクラインに花新た 砂 晩春/花
卅六 添うてうれしき相生の春 子 三春
(注)※22 へんねし---ジェラシー
|