早朝IRC歌仙「はらいそへ」の巻
起首 2001.07.28 満尾 2001.09.08
発句 はらいそへ案内をいたせ黄金虫 海砂
脇 七色淡き虹の大橋 無耶
第三 ランドセルみつちゃんみちみち泣くならん 砂
四 紙をなくしてまた叱られて 耶
五 枝豆を買ひ足しに行く空に月 砂
六 桔梗露草秋の撫子 耶
ウ七 蛇穴に入らんとしてひと思案 ふ良
八 ハッシャバイ母の教へ給ひし 野猿
九 ささがにの来べき宵なり薄化粧 砂
十 ひともしころはひとのこひしき 耶
十一 革命の報せ受け取る異郷の地 みど
十二 哀しみつまる白鳥のこぶ 砂
十三 凍月にみにくき魔女の予言あり 耶
十四 ぎつくり腰が立ち食ひの蕎麦 砂
十五 七曲がり八つ曲がりの坂の町 耶
十六 でくでくでくと鼓笛隊くる 砂
十七 舌を出すアインシュタイン花祭 耶
十八 亀も田螺も蚯蚓さへ鳴く 砂
ナオ
十九 ケンタッキーをぢさん春の雨しとど 砂
廿 百円玉をみっつ握らせ 耶
廿一 はじめてのお使いに遣る隠し撮り 砂
廿二 居ても立ってもゐられない犬 耶
廿三 鬼が島功は猿のひとりじめ 砂
廿四 錦の幟都大路に 耶
廿五 望郷の熊野手放さぬ夏烏帽子 砂
廿六 太ったひとは好きじゃないのよ 耶
廿七 サーカスのナイフ男が彼氏なの 梨乃
廿八 またも毀れるプリンターなり 砂
廿九 木星は大きな月の影に入る みど
卅 天井守りあたらしくして 耶
ナウ
卅一 棚さぐる夜食の爺と鉢合せ 砂
卅二 そろりそろりと穴の小鼠 耶
卅三 火吹竹提げて眺むる雪の嵩 砂
卅四 前世の咎かひょっとこに似る 耶
卅五 観覧車下に眺める花見宴 ロコ
挙句 鳥も魚もかげろふの中 執筆
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