復活再生祈願連句「なまはげ」の巻
起首 2001.01.31 満尾 2001.03.03
発句 古き名をなまはげの来ておらびける 縄文 新年
脇 子を寝かしつけほぐす初髪 薊子 新年
第三 立女形口跡なほも残りゐて 宗海
四 吉原綴り半纏の衿 海砂
五 朧月連れあるごとく渡り行き 悟乃 三春/月
六 雪解の川映すビル群 蘭石 仲春
ウ 七 蟻出づる穴を眺むるホームレス 野猿 仲春
八 けふ一日は足りてうららか 無耶 三春
九 荻窪に昔語りのらあめん屋 砂
十 親爺ますます無口無愛想 無耶
十一 バージンでバージンロード歩かせたい 真由
十二 もとはといへばメールフレンド 砂 恋
十三 赤い糸もつれもせずに指と指 耶 恋
十四 生駒の奥に探す筍 海 初夏
十五 好物のけつねうろんを誂へて 砂
十六 位牌に聞かすぼけの新ネタ 子
十七 極楽の蓮に眺むる花と月 海 晩春/花/月
十八 のんのんずいずい蜂のいそがし 耶 三春
ナオ
十九 風光る中ウインチのきりきりと 子 三春
廿 白き航跡海原に消え 梨乃
廿一 あの人に渡せばよかったこの手紙 みど 恋
廿二 いつもと違ふ口紅を塗る 海 恋
廿三 孫文の恋女房となりてより 耶 恋
廿四 冬野に結ぶ三様の夢 子 三冬/恋
廿五 捨てし身の色即是空風羅坊 海 恋
廿六 肋叩けばコツと鳴るなり 砂
廿七 モルジブにつないだ覚えないのだが 由
廿八 乾坤一擲ダブルクリック 子
廿九 熊楠にエコロジー論月の山 砂 三秋/月
卅 タップダンスを踊る靴音 ロコ 三秋
ナウ
卅一 妙法を唱へ万灯御命講 鳴 晩秋
卅二 小さき拳の中にある夢 石
卅三 ハイシイドウおん馬の稽古日暮れまで 子
卅四 青絵の龍の追ひかける珠 石
卅五 古伊万里の唐子花枝差し出して 乃 晩春/花
挙句 ものみなすべて復活の春 ど 三春
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