連句博物館/SIG電脳連句ライブラリ #4

 歌仙「麻暖簾」の巻 



#123/126 おると
★タイトル (KLM*****) 97/ 9/21 6:17 ( 39)
【満尾】「麻暖簾」の巻      みど
★内容

  
発句  麻暖簾かけて細腕繁盛記              無耶
脇      空見上げればバイオリン舞い        野猿
第三 オセロ盤抱えアジアをゆくならん      蘭石
  四    丁々発止裏の攻防                  梨乃
  五  もろともに漕ぎいださうぞ同胞よ   凛香 *同胞(はらから)
  六    秋味跳ねて月に飛沫す              文目
  七 井戸端に楕円の西瓜冷やされて       玄鴻
  八    座敷で聞くはスイッチョの声        みど
  九  大伯父の養女縁組み断われず          文目
  十   ままと飛び乗るシンデレラ便       玄鴻
十一 荻窪の路地ののみ屋も除夜の鐘       海砂
十二    ラーメン食べて新年祝う            ロコ
十三 男の名五人ほどあげくさめして       海砂
十四    来世に持ち越す私の純情            みど
十五 淋しさに尼を誘へばなほ淋し         海砂
十六    寝物語に預金残高                  ロコ
十七  鼻かめば花散りかかる二三片         無耶
十八    蛙飛び込む池の浅くて              砂男
十九  遁走す大きなつづらを背負いかね      凛香
二十  ぢぢいぢぢいと呼ばふ子雀     海砂
二一  うかりける人なぎ倒す杖の先          砂男
二二  ゲートボールはかくもむずかし    蘭石
二三  蛤の吐き出す夢の空に揺れ            あやめ
二四    帆掛け舟行く太古の海を            みど
二五 デパートの壁に埋まるアンモナイト  蘭石
二六  大阪球場玉の緒な絶えそ      協栄丸
二七  少年もピエロも唄ふ地下街道          無耶
二八  哀れな乞食の住む段ボール       協栄丸
二九  空き瓶を枕に見上げる望の月          あやめ
三十  狂気満たして吠え立てる犬       協栄丸
三一 看板を守って猫が丸くなる          梨乃
三二   E-MAILにて予約受付            蘭石
三三 内面に白紙一枚残すのみにて          些考
三四   むかしはこれに奉公をした     WANG
三五  本尊は肩まで隠す花の門              あやめ
挙句    ままごと続くひな壇の前            みど

        ☆み☆ mido@mth.biglobe.ne.jp ☆ど☆ 



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