連句博物館/SIG電脳連句ライブラリ #6

 祝吟宝塚「兼坊庵」の巻 



#365/367 ざしき
★タイトル (RAM*****) 97/ 9/21 18:41 ( 81)
兼坊庵挙句>治定! 満尾です        丁那
★内容

  
お待たせしました。以下6句挙句候補、お預かりしています。

頂戴しました、4句は、
 ナウ5    眠蚕のようすをズームインする  游越  晩春 自 
   6   列島は花綵掛けていろとりどり   魚乙〃  場 
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   7(イ) 宝の塚につばくらめ舞ふ    協栄丸  三春 場 
    (ロ) 翼賜り天駈ける春        無耶  〃  〃
    (ハ) 木偶のあそびの長閑なること   〃   〃  〃
    (ニ) 女巡礼東風を袂に        健悟  〃  他 
    (ホ) 黄砂の宙に消ゆる角笛      〃   〃  場 
    (ヘ) また付け替へる佐保姫の髭    〃   〃  場 

(イ)「宝塚」を詠み込んでめでたく挙げてくださいました。
   列島に(あるいは列島を浮かべる海の遥かかなたに)そうした塚が
   あるのでしょう。夢があります。
(ロ)春、洋々、悠々。大きな景で、心踊ります。
   めでたさもこの上ないものです。
(ハ)駘蕩の春。ゆったりと、のどらかな気分に日頃の鬱も消えて
   いくようです。
(ニ)「色とりどり」とは、女巡礼の袂の揺れですね。
   匂いのいい句です。
(ホ)ロマンチックな挙句です。遥か、大陸を思い見る刻、ですね。
(ニ)こっけいな句、春の女神の登場で、色めきます。
   めでたい、めでたい句ではあります。

どれも夢のある秀句で、迷います。
ここは、「宝の塚」句を頂だいします。
協栄丸さん、めでたく挙げて下さってありがとうございます。

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 祝吟宝塚「兼坊庵」 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

                        起首 1996・12・11  
                        満尾 1997・ 9・21  
                             捌き 丁那

  発句  兼好に建て家の論や暖炉燃ゆ        海砂 
  脇    身は習はしの寒き懐           兼坊 
  第三  湖心には貝とる舟の数多出て        杏奈   
  四    濡れたページを剥がすコミック      健悟  
  五   うるうると星の瞳に見つめられ       無耶  <星>
  六     I Love You を手話で伝へる       雅辺  
  七   よその子も馬のお産を囲みをり       丁那 
ウ 一    山越えてゆく春の雷            悟  
  二   朝寝髪我は梳らじあさましや        些考  
  三    何をか喰はむ燈台鬼なり          耶   
  四   ファラデーに科学の基礎を学びしが      奈   
  五    鶺鴒の尾の上げ下げの間に        縄文 
  六   泣き止まぬきみ抱き寄せた月の中      游越  <月>
  七    露のいのちとお菓子分け合ふ        悟 
ナオ一   地下道に薄い詩集を並べ置く         文  
  二    角の銭湯は今日も満杯          卯舟   
  三   兄さんの符丁真似たい十五の夏       みど  
  四    藤紫のペディキュアで決め         耶 
  五   しづこころなく昼たけて中華街        砂  
  六    籠の家鴨が夢にみる雪           同  <雪>
  七   いびり燗根榾の灰をそっと吹き        文 
ナウ一    痣の数だけ想ひ深まり          栞草  
  二   しのびねの石壁を這ふごとくにて       悟  
  三    龍宮城に明ける短夜            耶 
  四   きっぱりとマンナンライフ捨てました     悟 
  五    眠蚕のようすをズームインする       越  
  六   列島は花綵掛けていろとりどり       魚乙  <花>
 挙句    宝の塚につばくらめ舞ふ        協栄丸

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

連衆: 海砂 兼坊 杏奈 健悟 無耶 雅辺 些考 縄文 
    游越 卯舟 みど 栞草 魚乙 協栄丸

皆様>長い間のおつき合いありがとうございました。
ようやく、サンタさんをお迎えする煙突、でき上がりました。
キョン太さん>お待遠様。ここに謹んで進呈申し上げます。

魚乙さま>折々のコメント、また花の御句、ありがとうございました。
健悟さん>ご後見、お世話になりました。

では、では。シー・ユウ・アゲイン    <ティナ



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