連句博物館/SIG電脳連句ライブラリ #7

 自由通巻43「海砂の」の巻 



#1918/1920 ひろば
★タイトル (CLB*****) 97/ 9/23 11:21 (111)
自由通巻43満尾      海砂
★内容

  
                                         首 '97.8. 8
                                          尾 '97.9.22

4300  海砂のはじけ眩しき夏休み           みど
4301  汗みどろなる球児かがやく        海砂
4302 校長も市長も禿を並べつつ         兼坊
4303  秋の七草諳んじてみる          丁那
4304 特養に念願かなうお引っ越し        健悟
4305  厚生省のお勤めを終え          兼坊
4306  面接に備え虹色ネクタイを         みど
4307  たんかばいには潮で焼く声        健悟
4308 遠足のくの字に曲がる潦          海砂
4309  匂いうれしき月星の靴          健悟
4310 パエリアの炊けるひろばに集まりて     游越
4311  にぎりや印三代の味           健悟
4312 栄えれば衰え人の世は移り         兼坊
4313  メイクドラマも夢のまた夢       協栄丸
4314 十年を砂塵の中のカーレース        健悟
4315  夕立のなくて白桃を食む         丁那
4316 爪楊枝傍にくつろぐ日曜日        協栄丸
4317  奥座敷から現れるシュシュポポ      健悟
4318 紙の山目の前にただ狼狽る         些考
4319  ポイ捨て禁止の声は空しや       協栄丸
4320 首筋に彫ってあげよう揚羽蝶        游越
4321  ダイアナ昇天マスコミは嫌        兼坊
4322 歩道にも残りし月のひとしずく       健悟
4323    花を手向けよその伝説に               みど
4324 球界の至宝となれる振子打法       協栄丸
4325  感覚を研ぐための菜食          健悟
4326 ふと煙草吸いたくもなる午前九時      些考
4327  きょうも元気だ言祝ぎ賜う           栞草
4328  牛タンのスモークたんとめしあがれ     游越
4329  あっかんべ〜と門を閉ざされ       卯舟
4330  この夏は長かったねと新ひろば           無耶
4331  過ぎれば懐かし大車輪の日々       みど
4332 ひと来たり人去る夜の虫しぐれ       海砂
4333  時代廻りて空港開く          協栄丸
4333  西瓜かぢりて独り頷く          些考
4334  真夜中に笑い声たてOLT狂             みど
4335  深いしじまを裂く電話線        協栄丸
4336 人知れず思いの丈を言うてみる       些考
4337  SIGに仕掛けし百花斉放        丁那
4338  大花火また次の夏楽しみに               無耶
4339  秋には秋の祭あれこれ          兼坊
4340 長雨や誰が揺すぶりし世紀末        みど
4341  薬研引く手止める長助          些考
4342  思い出に心とらわれ午後三時             みど
4343  独り佇む真白なテラス         協栄丸
4344 オックスの歌を茶店で呟いて        些考
4345  ガロよりさらに時は流れた        卯舟
4346 奇怪な駅の京都になぜ行くの        兼坊
4347  あのとき君は若かったから        游越
4348 天丼にもりとトンカツ平らげて       游越
4349  今は手を焼く女房子供に         卯舟
4350 みずうみにボクは身を投げ浅かった     游越
4351  こぼれるような花の坂道         些考
4352 砂浜にピエロも踊る夏の月         些考
4353  亜麻色の髪風が包んで          卯舟
4354 長い髪孤独な瞳が好きだつた        些考
4355  旅路の果てのあの街で会い        卯舟
4356 腕と腕合せて血潮かよわせる        些考
4357  愛した人も敵と味方に          卯舟
4358 色つきの女は色を失って         協栄丸
4359  死んじまっただ天国行っただ       兼坊
4360 何のため何を求めて戦場へ         卯舟
4361  小さな花はどこへ行つたの        些考
4362 ひと夏の夢のような雲が行く             丁那
4363  自転車乗ってケメ子駈けてる       游越
4364 トンカツとニンニク蒟蒻テンプラと       栞草
4365    あなたと訪ねる夢のふるさと          真由
4366 懐かしき京都大原三千院         協栄丸
4367  ギターぽろりとつま弾けば恋       雅辺
4368 この街もさびしがり屋が一人ゐる       健悟
4369  唄を歌つて帰る此道           些考
4370  あの白いブランコはまだあるかしら       無耶
4371  蔦の絡まるチャペル爽やぐ        游越
4372 花嫁は南国土佐のはちきんよ        健悟
4373  小さなスナック切り盛りしてます    協栄丸
4374 ふたりして忘れてた朝見つけたよ      些考
4375  冷めた紅茶に見えた「サヨナラ」     卯舟
4376 越えて行く虹の向こうは晴れている     些考
4377    就職決まり髪を切る午後         みど
4378 やり過ごすシュプレヒコールの波高く    卯舟
4379  今も政治に無関心なり          些考
4380 行かなくちゃ選挙があったら行かなくちゃ  兼坊
4381  白紙で出すも抗議の一態         些考
4382 自転車に旗立て回る飲み屋街        卯舟
4383  解っちゃいるけど止められないの    協栄丸
4384 琥珀色液体の美味忘られず         些考
4385  紅茶の銘柄品切れとなり         些考
4386 臨床の医師と結託くすり増え        些考
4387  破邪顕正の行脚する人          健悟
4388 ハングルの車内ちらしは手書きなり     宗海
4389  迷子の犬を見かけませんか        兼坊
4390 はふはふと碗を抱へて薬喰ひ        宗海
4391  葱と大蒜それに韮あえ          些考
4392 いざゆかんドルシネーアの待つ城へ     健悟
4393  掛合漫才続く薄野           協栄丸
4394 カップ酒酌む暖冬の雪祭          健悟
4395  味噌雑炊の味はうす過ぎ         些考
4396 たっぷりと四川料理を食って来て      兼坊
4397  生き延びるため芸をする猿        健悟
4398 我が生活(クラシ)日々反省の繰り返し     協栄丸
4399  大願成就花咲く頃に           些考

 みど8 海砂3 兼坊10 丁那4 健悟14 游越8 協栄丸13
 些考22 栞草2 卯舟10 無耶3 真由1 雅辺1 宗海2

 発句をどうぞ。 自由4400 から始まります。

                             海砂



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