連句博物館/SIG電脳連句ライブラリ #9

 音尽し歌仙「三伏の野」の巻 



#495/495 まつり
★タイトル (XCM*****) 97/ 9/28 22:20 ( 51)
音尽し00>まあ、私も同字でした   無耶
★内容

  
::::::::::;;;;;;; 音尽し歌仙「三伏の野」の巻 ;;;;;;;::::::::::

                                               起首 97/07/30
                        満尾 97/09/28

発句    三伏の野に馬どちの駆くる声          野猿     晩夏  場
  脇      轟然として夕立の過ぎ              無耶     三夏  場
第三    親指を燃やし鶫をたづぬらん        野猿     三夏  半 ※鶫(つぐみ)
 四   耳当てて聴く大木の息        健悟   雑  自
 五  月待てば波の響みは東より       宗海   三秋 自 ※響(とよ)み
 六      虫が動いた妹の筺          健悟     初秋 他
ウ
 七  レコードの針跳ぶバッハ秋の果       游越   晩秋 場
  八      沢庵だけで昼飯を喰ふ              砂男     三冬  自
  九   これからは年が気になる放屁芸     健悟   雑    自
  十      唖の雀か鳴らぬ太鼓か              野猿     雑    場
 十一   ショショニー族酋長の娘の口笛に      無耶     雑    他
 十二     捨て舟に逢ふ潮騒の底              海砂     雑    半
 十三   ゆすら梅揺らせば紅のこぼれきて      無耶     仲夏  自
 十四     初蜩に月は昇りぬ                  砂男     仲夏  場
 十五   山寺に小坊主木魚ひっぱたき          帆夢     雑    他
 十六   がんもに豆腐ィ小型四輪       宗海   雑  他
 十七   銭湯を下駄で出てくる花ふぶき        帆夢     晩春  自
 十八     春昼の空よぎる幻聴                野猿     三春  自
ナオ
 十九   銀色のB29の霞みゆく              無耶     三春  場
 廿     麻疹に罹り糸電話引き          游越     雑  半
 廿一   南国のオウムを肩に父帰る            野猿     雑    他
 廿二     ノアの方舟造る兄弟                帆夢     雑    他
 廿三   絵硝子に爪たて堕ちてゆく天使        帆夢     雑    場     
 廿四     せめて眠りの夜はやさしく          無耶     雑    半
 廿五   つくづくと氷のやうな女なり          砂男     晩冬  他
 廿六   水泡たちて前夫の浮かび       些考   雑  他
 廿七   グラン・ブルー海豚の合図に癒されて  無耶     雑    自
 廿八      太古の海をこの胎に抱く      野猿     雑    自 ※胎(はら)
 廿九  婆羅門も寡黙にまして月の蝕      健悟   三秋  他
 卅        邯鄲の占算木起こさせ             無耶     初秋  他
ナウ
 卅一  呼ぶを避け付けたる去年の赤い羽根   些考   晩秋 半
 卅二      大勲位授賞の電話りんりん         無耶     雑    場
 卅三  左褄とりてからげてちちんッとん    些考   雑  他
 卅四      喧嘩っぱやいは大江戸の猫         砂男     雑    他
 卅五  往来の轍軋みて花明かり        些考   晩春 場
 卅六      暮六つの鐘のどかなる峰           無耶     三春  場

;;;;;;;::::::::::;;;;;;;::::::::::;;;;;;;::::::::::;;;;;;;::::::

    些考さんの野分同字を見て、自分でもやってるのに気がついて(^^;
    ナオ卅の「野分の占」を「邯鄲の占」に直します。すみません。
    
    でもめでたく満尾、よかった、よかった。              

    新興行、早速進めてくださって有り難うございます>些考さん
    お具合、如何ですか。お大事にしてくださいね。             無耶



「タイトル一覧」に戻る
「ライブラリィの紹介」に戻る
表紙に戻る