File05(旧 女王様のお墨付き File07) 芸術の秋 三題噺

~ プラハ・プロムナード・ミュシャ ~

<文責:女王様1号>



 前回のお墨付きが読書の秋だったので、今回は芸術の秋ということでひとつ。
お題その壱 「プラハ」
 電車内の広告等でもかなり大々的に宣伝しているのでご存じの方も多いかと思いますが、現在世田谷美術館にて 「煌めくプラハ」展が開催中(~12/12(日))。来春「GO GO 中欧!」としてプラハにも行く気満々のわたくし 1号はさっそく観に行ってきました。

 主な展示品はガラス工芸品・家具・装飾品など。1900年代初頭から1930年頃の、アール・ヌーヴォー、 チェコ・キュビズム、アール・デコと呼ばれる作風の時代に作られたものが対象です。チェコはボヘミアングラスの産地だけあって、 やはり特にガラス工芸品が素晴らしい!広告で目を惹くブルーのガラス鉢は展示順路の最後の部屋にあります。 この部屋に展示されているガラスものは逸品ぞろいで思わずうっとりでした。

 この特別展にリンクして、期間中館内のレストランではチェコビールが飲める。 (^^)我々がいつも飲んでいるビールに 比べると甘い感じの味。(ちなみにこのレストラン、ランチタイム以外だと結構高い)
 他にもミュージアムショップでボヘミアングラスの小皿やミニグラス(でも高い)やレース編みのテーブルクロス、トウモロコシの 皮?で作った素朴な民芸品人形などが販売されていました。1号はきっと来春プラハでボヘミアングラス製品を買って帰るに違いない…。 (外国でワレモノ買うの好きなのか?>自分 (^^;)

お題その弐 「プロムナード」
 さてお次は世田谷美術館までの道のりのお話。東急東横線 用賀駅のバスターミナルから出ているバスで10分程度(期間中は 無料バスも出ているが1時間に3本程度だった)なのですが、お天気さえよければぜひ駅から徒歩で行かれることをオススメ いたします。それというのも…美術館までのプロムナードが実にアヤシイからなのです。

 何がどうアヤシイかというと、まず路面に百人一首の歌が一つずつ彫られている。気をつけて見ていけば、美術館のある 砧公園(の手前の環状八号線)まで進んでいく間に百首全てを発見できるはず。(多分。確認したことはないけど。)
 そして更にアヤシイのが道筋の所々に見られる意味不明なオブジェの数々。とーとつに置かれている木製の学習机、石で模様が 描かれた王様と女王様の(?)イス、大きな鬼瓦(??)、etc。たぬきを模したものがあるのは、もちろんここが「きぬた」だから。 (^^;

 区の費用で作られたと思われるこのプロムナード、一体誰が設計したのか、どういう根拠で世田谷区役所が「このデザインで行こう」 と決断したのか???
 とにかく一見の価値アリです。徒歩で20分弱。遊歩道ではなく自動車も通るので、キョロキョロしていて事故に遭わない ように気をつけましょう。(笑)

お題その参 「ミュシャ」
 そして最後はプラハ(というかチェコ)つながりに戻ってミュシャ。アルフォンス・マリア・ミュシャはチェコ生まれ、 アール・ヌーヴォーを代表する画家で、1号お気に入りです。女性の髪や衣装の流れるような感じや、文字や模様(ポスター 作品が多い)の繊細で装飾的な感じがイイ。名前は知らなくても絵は見たことある、という人もいるかもしれません。 ジグソーパズルにもなっているし。(建築紙模型に手を染めるまではジグソーパズラー だった1号は2点持っている) どんな絵かは下記リンク等で見て下さい。
 「煌めくプラハ展」に続き、某リトグラフ販売会社によるミュシャ展(展示品販売あり)が新宿ルミネ2にて開催されている ことを知り、こちらも覗いてみました。

 会場に足を踏み入れるや、絵をゆっくり鑑賞するヒマもなく、係員が寄ってきてフレンドリーにトーク開始(いきなり「 どーっすか1枚」なんて言ったりはしない)。特に1人客をターゲットにしている気がした。やたら「お仕事は?」と聞かれたのは、 絵を購入するだけの財力があるか調べる目的かも。なにせリトグラフ1枚 100万~300万!
 絵を見に来てるんだからゆっくり見せろ!と言いたいところだが、1号はオトナなので(笑)愛想笑いで応対。入場無料だったし。 係員との会話が進むうちに、近くに売り物のリトグラフを持ってきてスポットライトを当てて見せてくれる。これは良かった。 美術館の展示だと、目と鼻の先で座って心ゆくまで眺めるなんてことはできませんから。
 「ミュシャのリトグラフは遺言によって365枚しか製作が許可されておらず、うち30枚が遺族に、35枚が世界の美術館に贈られ、 残り300枚が一般に販売されることになっている」とか、「当時の印刷技術を再現した機械で刷っているので、1色(1枚じゃなくて) 印刷するのに20日かかる」などという話も聞けたし。

 「私は買わない」という断固たる意志さえ持っていればこういう展示会もまた役に立つ、というところでしょうか。買いたくても 買えないんですけどね。 (^^;
 でも、その場で契約書を交わしている人たちも結構いたんですよ。そういう人たちがいる、ということを目の当たりにする のもまた一つの勉強かも…。


関連リンク
◆世田谷美術館
来る11/7(日)には「煌めくプラハ展」に合わせてガラス工芸についての特別講演会もあるとのこと。

◆用賀プロムナード(HP「世田谷的生活」より)
ここに出ている写真はプロムナードのアヤシサのほんの一例(笑)。

◆砧公園(HP「都立公園・自然公園ガイド」より)
このページの地図で「いらかみち」と書かれているルートがウワサのプロムナードです。

◆MUCHA MUSEUM(ぎゃらりぃ自在堂<ミュシャ専門画廊>)
相当数の作品画像あり。ページデザインもアール・ヌーヴォー調で美しい。

それではおあとがよろしいようで(?)。

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