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究極の産業

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 3月30日。金。晴れ。久留米。487/53キロ。

 

 最近の道路で、10年前と大きな変化は、コンビニがあることだ。それも到る所にある。食べるもの、飲む物、簡単な日用品、下着類、それに何よりトイレが有り難い。

 もう一つの変化は、葬儀会館がやたら目につく。一日走ったら、道路沿いに五軒は見る。薄紫、グレー、又は白で三階建てくらいのホール。広い駐車場。遠方からも一目でそれと分かる。

 急速に迎えた高齢化社会が、年齢構成の歪をつくり、今は生まれる人間より、死ぬ人間の方が相対的に増えている。葬儀会館の増加と逆に、産婦人科医は激減しているそうだ。

 人は必ず死ぬ。その観点から見れば、葬儀産業は究極の産業だ。高度経済成長に寄与したと自負する私達「金の卵」の世代は、いまや究極の産業の発展に貢献している。このブームは、団塊の世代の人達が消えるまで続くのだろう。

 

 途中筑後平野の川べりで、萩原さんの奥さん手作りの弁当を頂いた。コンビニの弁当も良いが、やはり弁当は手作りに限る。玉子焼き、漬物、焼き魚・・・、荷物に押し潰されたお握り。一口一口が空き腹に「美味い」と喜びを与えてくれた。

 

 菜の花や 蝶と昼餉の 握り飯

 

 

 

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