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　魯迅の郷

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　５月２日。水。曇り一時雨。南三陸。２３３０/１５キロ。

　魯迅の郷仙台の北栗駒山の麓に、日中友好、愛の結晶の花が咲いた。

　千葉ちゃん＋菊ちゃん＝迅ちゃん。

　私は１０年前、１９９７年から一年間、瀋陽の看護婦学校で日本語教師をしたことがある。千葉ちゃんは、そのとき瀋陽工業大学の留学生で、一年間同じ宿舎で起居を共にした。丹東、開原、鉄嶺、延吉、大連、青島・・・と、一緒に中国各地を旅行もした。今彼は家業を継いで、故郷の春駒市で建設会社の青年社長をしている。

　菊ちゃんはそのときの教え子。松山の東雲女子大に留学し、その後岡山大学の大学院で経済を学んだ。

  私は、中国人の留学生をお世話するとき必ず言う言葉がある。「日本人を好きになって下さい」。日本社会に溶け込んで欲しい願いを込めたものだが、彼女はこの言葉を額面通りに受け取って、千葉ちゃんを好きになり結婚した。そして今年の１月２７日、めでたく男子を出産した。魯迅の迅を取って「とき」ちゃんと読む。まだ人見知りをしないから、私にもにこにこと笑顔を見せて抱かれる。男の子の外孫が出来た気分だ。

　今日の走行距離が短いのは、千葉ちゃんが途中から、自転車ごとライトバンで南三陸まで送ってくれたからである。

　南三陸ホテル観洋は、２００を越える客室が全て志津川湾に望む超豪華ホテル。ご家族もご一緒に歓待を受けた。

　夜の催し物は、奇しくも「瀋陽雑技団」。すっかり瀋陽を懐かしんだ。

　赤い糸　海を隔てて　縁結び