厳しい冬に閉ざされる辺境の村ツェペシュでそれは起こった。 昼に動き回る貴族による犠牲者が出たのだ。 村の外れには普通ならば10数分で登れるだろうが、登りは頑強な男どもでも10時間は要す 奇怪な丘があった。 この丘の頂には遥か昔、貴族の居城があったが、今は廃墟と化している。 十年前にこの城跡で1ヶ月行方不明になった4人の子供―生還したのは3人であったが―に 秘められた謎とは? 村は陽光の下を徘徊する貴族を倒すべく"D"を雇った。 生還した子供の1人であるリナは、『都』に行くべく村を出る予定であるが無事村を出られるのか? この話は貴族と人間の間に生きる"D"の哀愁が漂ってます。 ハッピーエンディングとはいかないけど、村を去って行く"D"の微笑みは人の未来に対する 微笑みのように思えました。 これは確かカセット文庫となっているはずです。 今は亡き「塩沢兼人」氏が"D"の声の役をしています。 やはり"D"と言ったら、この人でしょうね。 |