Kannaduki kaidan

落ちてきたもの2題

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              随分前の話だが、ベッドの上にあぐらをかいて本を読んでいた時の事である。
              本に夢中になっていると、頭上から“ポトリ”と何かが落ちてきた。
              「?」
              本の上に落ちてきたものをよく見ると、それは小さな芋虫だった。
              天井を見ても何も無い。
              何がナンだかよくわからなかったが、とりあえず落ちてきた芋虫はティッシュにくるんで捨てた。

              これも随分前の話だが、学生の頃紙面にボールペンで何かを書こうとしていた所、なぜか書けない。
              ボールペンの先をよく見てみると、ペン先にあるはずのボールが無くなっている。
              「えっ?なんで??」
              困惑していると、頭上から何かが紙面に落ちてきた。
              落ちてきたものをよく見ると、小さな金属製のボールであった。
              何気なくボールペンの先にあてて、グッと押さえて見ると、ポチッとボールペンの先にはまった。
              そしてボールペンは元通りに書けるようになった。
              もちろん頭上には何もありませんでした。

              怖い話しではないですけどね。



              



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Akemiya 1999