超水族館!!


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―――マイクロレクチャー〜バックヤード見学編―――

先日、太陽系最大級「超水族館」へ行ってきました。
前もってメールで「行きますよ〜」と伝えたところ、水族館の方々のご好意からバックヤード見学をさせていただくことができました。

待ち合わせの時間より30分程早く到着したので、まずはマイクロレクチャーを聞きに行きました。
何しろ広い館内で、おまけにほぼ初めてだったため、ウロウロと迷いながらも11時開始のレクチャーに何とか間に合いました。
レクチャーでは「磯の生物」について、ビデオカメラを用いての説明や、実物を実際に手で触ったりと面白い内容でした。
フジツボ(よく岸壁にへばりついている、富士山のミニチュアのようなもの)はナンの生物に近いか?というクイズも出ました。
@イソギンチャク Aウニ Bヒトデ Cエビ さてどれでしょう?
おもわず一緒に行った友人と「うんうん…」とうなづきながら、真剣にレクチャーに聞き入ってしまいました。
レクチャー終了後は、脇に置いてある水槽を見ながら、あれやこれやと話していると、レクチャーをしていただいた職員の方が話しかけてきてくれました。
マイクロアクアリウムには私達だけ。
そこに置いてある水槽の中の生物について、いろいろと教えていただけました(^-^)
小さな水槽に魚が1匹入っていて「この魚は餌付けしていて、ヘリをトントンと叩くと寄ってくるんだよ〜」と実演してくれました。
ヘリを叩くと、ピューッと魚が上のほうまで泳ぎよって来てくれました。
「だけどね、何度もやるとエサが貰えないことが分かって、今度は寄ってこなくなっちゃうんだよ〜」
この忠告を守り、あまりトントンやらないようにしました(笑)


インフォメーションセンター前に11時半に待ち合わせをしていたので、大急ぎでそちらに向かいました。
バックヤード見学は、ジュゴン飼育係の「たかばやし氏」に案内係りをしていただきました。
あいにくメールの返事に「バラの花でも胸元に付けておきましょうか」と冗談が書いてあったけど、冗談に終った。
(「本当に付けてきたら、知らないフリして逃げちゃうでしょ〜」と言われたけど、その通りだったかも… ^^;;)


まずは入口から入って最初に見ることのできる大きな水槽の上から見させていただきました。
照明がたくさんついており、大きな水槽内をできるだけ明るく見せるのは大変そうでした。
上から見ると、正面から見るのとはまた違った雰囲気を味わえました。
水深は約5.5メートル。
覗き込んでいると、水槽に落ちそうな錯覚に襲われます。


水槽の中にはたくさんの魚が泳いでいました。
この水槽は亜熱帯から熱帯地方のサンゴ礁をイメージした「コーラルリーフダイビング」というもので、暖かい海に泳ぐ魚達がいました。
サンゴは擬似で、実際のサンゴ礁から型を取って作成されたものだそうです。
だから、お客から見えない部分は空洞になっていました。


お客側から見るときには、水中にドームのようになった場所から眺める事ができ、ダイビング気分で魚を見ることができるようになってます。
水槽の上部からはエサカゴが吊るされていました。


エサは投げこむだけでは、大きな魚ばかりが食べてしまい、小さな魚は食べられないことがあるので、カゴを使い小さな魚は隙間から入って食べられ、大きな魚は落ちてくる物を食べるように考えられていました。
海を想定するために、波発生装置も稼動しておりました。
装置で波を作る事により、実際の海の状態に近付けることと、水の循環をさせるためだそうです。
水槽の中では、アオウミガメとアカウミガメが気持ち良さそうに泳ぎ、時々コバンザメが頭の吸盤を見せながら横切って行きました。
アカウミガメはアオウミガメに比べると、少々ずんぐりして見えるということを教えていただきました。


水槽の説明をして頂いている最中、そばを職員の一人が通りかかりました。
いつも「超水族館」のHPの中の「飼育日記」で、「おっと、時間だ!!」と書いている「たかむら氏」でした。
実際でも「時間だ時間だ〜」と言いながら、忙しそうに勤務に戻っていかれました。
(忙しい中、立ち止まって挨拶をしていただき、ありがとうございましたm(_ _)m )
文面でしか見られなかった憧れの人に会えたようでした(笑)。
(当然「たかばやし氏」も憧れの人でした 続笑)
「コーラルリーフダイビング」の水槽はとても大きく、耐圧ガラスでも使用できるそうですが、こちらではアクリルガラスが使用されていました。
厚みがかなりあり、しかも4枚のアクリル板を接着して作られているそうです。
よ〜〜〜〜〜く見てみると、四層になっているのが分かりましたが、どう見ても接着剤で引っ付けてあるとは思えないほど綺麗にくっついていました。
「コーラルリーフダイビング」の水槽の次は、チョウザメがウヨウヨ泳いでいる「チョウザメ水槽」でした。






キャビアの生みの親であるチョウザメは、そこに落ちたら大変だ〜、と思わせるくらいの数が泳いでいた。
ここでもかなりの照明が点いていた。
友人の一人が「どうしてこんなに照明を点けるんですか?」と質問したところ、これだけの照明を点けないと、水槽内が明るく見えず、お客さんが満足できないからとのことでした。
(閉館してからは、さすがに照明は落とすでしょう)


チョウザメの水槽の上にはクレーンがありました。
これは魚を運ぶ時に、重いのでこの装置を使用するそうです。
お客側の水槽の様子からは一転して、何かの工場の中のような雰囲気でした。




チョウザメの水槽の次は濾過槽を見せていただきました。
濾過の過程は、下水処理場のようにまずは砂を使用して物理的な濾過をした後、バクテリアを利用して化学的な濾過をするそうです。
濾過槽の部屋の中は、空気も塩分をたくさん含んでいる為、カメラは塩から保護するために撮影はできませんでした。
(懐に抱えて見学をしました)
ここは柱は金属(鉄)でできており、所々錆びている部分がありましたが、床は錆びによる老朽化を防ぐ為、水に強いヒノキが使用されていました。
ここはあちこちから水を引き入れるため、足元や頭上に配管が走っており、注意して歩かないとつまづいたり、頭をぶつけそうになりそうでした。





濾過槽を見学した後は、また通路をウロウロと移動していきました。

通路の横には水槽がいくつかあり、中にアロワナ等が泳いでいました。
「これは税関で引っかかって、ここで保管している魚です。」
と説明していただいた。
(ワシントン条約、正式には『絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(SITES)』により、絶滅の恐れのある野生動植物の輸出入や輸送方法の制限などで、保護しているのです)
残念ながら、これらの生物は元の国へ帰ることはまずないそうです。
輸送費がかかるため、そのお金が出るところがないからだそうです。
友人と一緒に憤慨しながら進んでいきました。
アロワナの他にも、ワニガメなどの亀類もいました。

奥には丸い実験で使用するような水槽が二つ並んでおり、中にはホコリのような物がたくさんフワフワしていた。
「これはカニの幼生で、こちらがクラゲの幼生ですね」
よく見てみると、小さな生き物がフヨフヨ泳いでいた。写真を撮ってみたが、カニの幼生の方はゴミのようにしか写らなかった。
クラゲの方は少し大きく、ナンとか撮影する事ができた。
これが実際に展示されるようになるまで、どれくらいかかるのだろう…。
そこからまた移動をしていった。
途中の水槽にプレコがいたので、これも撮ってみた。
これはでかかった。



通路を進んでいくと、横にはまた水槽がいくつか置いてあった。
「ここにいるのは二軍の魚達ですよ〜」
との説明。
展示している魚の寿命がくると、一軍に出世するそうだ。




一旦外に出た。
来る時はすごい雨だったが、その時は晴れ間が出ており、日が射して暑くなっていた。

次はマナティの水槽だった。
部屋に入る前に、靴の裏の泥を落とすのと消毒の為に、入口に置いてある箱の中に靴を入れて靴底を洗った。
水槽の中を覗くと……
( ̄□ ̄;;)
で・でかっっっっ!!
マナティはべらぼうにでかかった!!
何かでかい塊が水槽の底に、ノソ〜〜〜ッといるような状態だった。マナティの他には、マナティのいる場所に泳いでいる鯉の仲間が一緒に泳いでいた。
が、しかしこれもでかい…。
この水槽に落ちても、助からないかもしれない、と思わせるほどの大きさだ。
マナティの上で、3人くらいは眠れるかもしれない…(←言いすぎか?
水面に何やらプカプカ浮いている。
「これはマナティのエサのサニーレタスなんだよ」
マナティは大食漢で、時々飼葉も食べるそうだが、2匹で50〜100kgは食べてしまうそうだ。
水槽内には2匹いたが、2匹とも悠々と水底を回っていた。
時々空気を吸いに浮上するが、そばには寄ってこなかった。
動く時もさすがにでかいせいか、モーンモーンとのんびりと動いていた。
(まぁ、あの大きさで凄く俊敏に動かれたら怖いからね)






マナティの水槽の次はジャングルの水槽だった。
「ジャングルワールド」というコーナーにあり、熱帯雨林の大河に住む生き物を展示してあった。
ここはジャングルをイメージしてあるため、草木が生い茂った中のようなセッティングがしてあった。
この水槽の裏側からお客さん側を覗くのだが、「時々バックヤード見学ツアーの人達の顔がボーッと向こう側に見えるため、お客さんに驚かれることがあります」との説明があった。
確かにうっそうと茂る木々の間から、ボーッと顔が見えたら怖いだろうなぁ(笑)
ここを通りぬけ、次はジュゴンの水槽の部屋に入った。





ここでも入室前に、靴の裏側の汚れを軽く落とすのと消毒の為、箱の中に入った消毒薬で靴底を洗った。
ここは全体的に緑っぽい色に染まっていた。
ジュゴンはオスメスの2匹がいた。
メスのジュゴンは「セレナ」、オスは「ジュンイチ」という名前だった。セレナは小さい頃から人に慣れている為に、とても人懐っこく、水槽を覗きこむとしばらくすると、すぐそばまで泳ぎ寄ってきてくれた。
エサのアマモをモグモグしながら、すぐそばを行ったり来たり…。ジュゴンの他には、ジュゴンの泳いでいる場所にいる魚達が一緒に泳いでいた。
熱帯魚で、この魚達も慣れているのか、ヘリまでやってきてまるで「触って〜、触って〜」とでも言っているように、水面近くをヘラヘラ泳いでいた。
一方ジュンイチ君の方は、なかなかシャイな性格のようで、そばまでやってこない。
「ジュンイチはね、大きくなってから捕獲されたから、あまり人に慣れて無くてね〜」
その言葉通り、ちら〜〜、ちら〜〜と私達の方を確認し、「嫌だなぁ…」というような表情をしているように見えた。あまり急に動いたりしても、ストレスを与えるかなぁ、と思いできるだけゆっくりと動くよう心がけてみた。
(あんまり変わりないような気もしたが… 笑)
ジュゴンは草食動物であり、広い範囲を見られるようにするために、目が顔の両側近くに付いており、そのため私達を見るときには、横目で「ジロ〜〜ッ」という感じで見ていくのだった。

ジュゴンを見た後は、また元のインフォメーションセンター前に戻り、バックヤード見学は終了となった。
予定では20分程と聞いていたが、実際には30分以上かけてゆっくり見学させていただけた。
この場を借りて、貴重なお時間を割いていただいた、たかばやし氏をはじめ、御協力していただいた館内の職員の方々に厚くお礼を申し上げます。
ありがとうございました!!

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Akemiya 2001