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日本語の題名です!
っていうか翻訳できなかった?意外すぎる日本漫画ベスト5




第1位 HAKKEYOI(はっけよい)
これを見たときはさすがにへいちゃんも、びっくらこきました。左の写真をよくご覧ください。まわしを着けていますね、間違いなく相撲漫画なのです。ご存じない方の為に少し説明いたしますと、これは鉄拳チンミに代表される「チンミシリーズ」の漫画です。作者はもちろん前川たけし先生です。インドネシアにドラゴンボールが上陸する前までは男子のアイドルと言えば孫悟空ではなく、チンミだったのです。そのチンミシリーズの人気にあやかったのがこのはっけよいです。十両、小結、関脇などの微妙な上下関係の説明はしっかり翻訳されておりへいちゃんは非常に感激いたしました。
第2位 SAMURAI(修羅の刻)
この本のインドネシア人翻訳者の方、半端じゃないです。すさまじいまでの日本の知識がないとこの本の翻訳は不可能です。題名はちょっと流したようですが・・・なにしろ登場人物の名前が宮本武蔵、柳生十兵衛、真田幸村、後白河、平清盛、鎌倉幕府です。「イイクニ作ろう鎌倉幕府」しか歴史的知識のないへいちゃんにはこの本の理解がまず歴史の勉強になります。今、「後白河?誰だよ?」と思ったあなた様には、この本をインドネシアの子供達が読んでるという事実を重く受け止める必要があります。後白河知らずにバリには行けませんよ!
第3位 NATANE(虹色とうがらし)
これそのまま翻訳してたら売れませんよ・・・多分。さてご存じ、あだち充先生の作品「虹色とうがらし」。その独特なコマの使い方、くどくなくそれでいてインパクトのある人間関係の描写などはインドネシアでも健在です。インドネシアでは意外と「剣」を使った漫画が多いのです。タッチやH2も発刊して欲しいのですが、テーマが甲子園、野球ですのでこの国では少々厳しいでしょう。
第4位 IZUMO(いずも)
これたしかに翻訳しようがありませんね。これも「剣」がよく出てくる漫画です。この漫画の最終回、最終コマを知っている方はこの本がインドネシアで発刊されていることに笑えるはずです。知らない方はお近くの漫画喫茶で要チェックです!
第5位 YOKOHAMA(横浜物語)
大和和紀先生の作品。これ明治時代、文明開化が始まったときの人間模様を描いた漫画です。舞台はもちろん横浜。この漫画は貧しい環境に生まれた女性と、お金持ちの女性との友情を描いたものでもあります。階級社会のインドネシアではどのうように写ったのでしょうか?




〜へいちゃんのちょっと視点を変えて分析〜
まずこれらの本はすでに絶版となっており、入手が非常に困難ですがよくコレクトできたと自画自賛。あ、どうも失礼しました。そうですね、これらの本ははっきりいってそんなに人気があるとは言えません。その要因として考えられるのがあまりにストーリーが国内仕様に偏っていています。日本人の中に相撲の稽古の1つである「テッポウ」をご存じの方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?インドネシアのドラえもんTシャツを着た子供「曙はもっとシコ踏まにゃ、だめよ」などといった会話をしていれば別ですが。しかしこれらの本が完全に沈没をしてしまったかというと、そうでもないのです。実際に発刊中止になったものはなく、全部最終巻まで発刊されました。そして今でも読まれているのです。日本文化はある種独特のものであり、残念ながら世界的に見れば1つの小さな文化圏を形成してるに過ぎません。しかしながらその中に「キラリと光る」世界に通用する日本文化があるのです。インドネシアで「サムライ」、「ニンジャ」は非常に有名な日本文化です。少年週刊ジャンプに連載されてた「るろうに剣心」は、サムライXと名前を変えて現在TVで大人気となっています(漫画はまだ発刊されてません)。以前東ジャワで強盗を繰り返し人々を震え上がらせたグループを新聞などは「ニンジャ」と呼んでいました。つまり修羅の時、虹色とうがらし、いずも、るろうに剣心などは本来なら国内仕様の漫画であるにもかかわらず物語の中に侍や忍者をうまく入れたことで、結果としてこれらの漫画に国際競争力が生まれたのです。これはドラえもんやドラゴンボールとは相対する営業戦略といえるでしょう。インドネシアで「キラリと光る」日本文化は何なのか?この問いを冷静に分析し出版作品をチョイスし、翻訳した出版社サイドのマーケティングの勝利と言えます。そして横浜物語は当時の日本の階級社会を微妙に物語の中に取り入れている点が成功の鍵となったようです。インドネシアは貧富の差が激しい階級社会であります。むしろ日本の読者より現実的にストーリーを受け入れられたのではないかとけいちゃんは分析します。え、はっけよい?これはチンミ人気を利用したある種「抱き合わせ販売」と考えるくらいが無難でしょう。では!


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