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山口あたりで日の出を迎え、九州に入って大牟田を過ぎると、冠雪した雲仙に出迎えられて11時48分、熊本着。市電で繁華街に出、昼食をとった後、20年ぶりで水前寺公園を訪ねました。かつて広大に感じられた庭の景観に、いくつかのマンションが現実のスケールを与えてしまってがっかり。でも前回よく見ていなかった「古今伝授の間」はすばらしいものでした。桂離宮のいくつかの離れが持っているような空間があったのです。確かに桂宮智仁親王ゆかりの建物という共通性があります。400年近くも前に京都御所内に営まれた茶室が、紆余曲折を経て、ここ熊本に静かに建っている。そして、研ぎ澄まされた数寄の光を放ち続けているのです。寒い午後で観光客も少なく、室内から庭を見ながらお抹茶とお菓子をいただき、ぜいたくな時間を過ごしました。 |
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