8月26日、天王寺動物園
天王寺動物園のカバ
 
 動物園前駅で地下鉄を降り、地上に出てから、低いガードを北へとくぐっていくと、独特の雰囲気に包まれます。新世界の一角、ジャンジャン横丁です。串焼き屋さんがやたら多い。長蛇の行列のできている店も。立ち飲み屋も多い。そして将棋屋さん。ホルモン屋さん。いかがわしい店も・・・。とにかく、おじさんが多いのは、日曜の昼だったからでしょうか。
 大阪の体臭が匂いたっているようで、旅をしている気分が高まります。通天閣までは行かずに右折して動物園に向かったのですが、動物園入り口前にも、車座になって酒を飲んでいるやからや、寝転んでいるおじさんたち・・・。ところが動物園は、いたってモダンな空間でした。動物を檻に入れて見せるというのではなく、環境そのものを丸ごと展示しようという考え方に進化してきていたのです。アジア象のいる村(象舎)は、熱帯雨林の環境に近づいた空間が実現していて、村の名前にタイ語が使われている等、芸が細かい。カバは、魚といっしょにいる環境を、ガラス越しに見ることができます(上の写真)。トイレも、展示環境の連続として考えられていました。

天王寺動物園のサバンナの展示

 特にアフリカのサバンナ(上の写真)では、ライオンもキリンもシマウマも、一繋がり空間に共生しているように感じられ、都市のまんなかに自然(擬似自然?)を形成する展示技術に感心してしまいました。
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