水抜き剤って何?


皆さんもガソリンスタンドで「水抜き剤」という代物を薦められたことが1度や2度はあるでしょう。

この水抜き剤という代物、読んで字の如くガソリンタンクに溜まった水を抜くのである。

「え?ガソリンタンクに水なんか溜まるの?」とお思いの皆さん、溜まるんです。

では、どうやって水が溜まるのでしょう?

タンクに直接水が入ることはめったにありません。しかし、タンクの中にはガソリンだけでなく当然空気も入っています。

この空気が曲者なんです。

夏の暑い日に、コップへ冷たいジュースを注ぐとコップの表面に水滴が付きますよね。
アレと同じ事がガソリンタンクでも起こるのです。

季節の変わり目など、朝晩の気温差が激しいと、ガソリンタンクの内外の気温差も大きくなり、空気中に含まれた水分が水滴へとかわります。これによってタンクの表面、あるいは内側に水滴が付きます。

表面に付いた水滴は、外気にも触れるので自然に乾燥しますが、内側に付いた水滴はそうはいきません。ほぼ密閉された状態のガソリンタンク内では、水滴は蒸発せず少しずつタンクの底に溜まることになります。

水はガソリンより比重が重いので、結果的にガソリンが水に蓋をする形となり、一度タンクの底に溜まった水は自然に蒸発しなくなります。

こうしてガソリンタンクに水が溜まっていきます。

水が溜まると、どうなるのか?

@タンクが錆びる原因の一つになる。(コーティングがしてあるのでそう簡単には錆びませんが、たまに給油口の錆びた車を見ることもあります。)
Aノッキングの原因になります。

でわでわ、水抜き剤はどうやって水を抜くのでしょうか?

水抜き剤は、水を溶かすのでもなく、消してしまうのでもありません。「水を、ガソリンと一緒に燃やすことの出来る状態に変化させる」のです。

ガソリンタンクの内部は通常見える場所ではありませんし、水抜き剤の効果というものは、はっきりと実感できるわけではありません。

私の店では年に3、4回薦めていますが、はたして効果があるのやら無いのやら・・・

水抜き剤の値段もピンキリで、1000円位するものや、カーショップに行けば100円位のものもあります。
効果の方も・・・ピンキリだろうなぁ。