「世の中には満足に食事をとることも出来ない人達がいる…」とか考えてたらコンビニでは働けません。

別にコンビニそのものを否定するつもりはありません。多分ほかの飲食業界でも似たようなことはやっているでしょう。

ただ、コンビニというのは「お客様に便利」というのを中心に作られたシステムです。

日ごろ利用しているその「便利さ」の代償に、そういう現実があるというのを知っておいて欲しいのです。

常に弁当がたくさん置いてあるお店は確かにお客さんとしては嬉しいですけど、それだけたくさんのゴミを捨てている可能性があるということです。


もしあなたがコンビニに行ってそのお店に弁当がちょっとしか置いてなかったら、「たったこれだけしか弁当無いのか!」と思わずに、「無駄を少なくする為に気を付けているお店なんだ。」と考えてみてはどうでしょうか?

割り箸とか、ビニール袋とか、環境に対しての配慮は確かに賞賛に値するけれど、この「食べられる弁当をゴミ箱に捨てる瞬間の“気持ち悪さ”が無くならない限り」私には『コンビニは地球に優しい』などと、口が裂けても言えません。




ここまで、ちょっと一方的な解釈になってしまいましたので、公平を期すために逆の立場からの意見を述べておきます。

確かに捨てられている弁当の数は半端ではありません。

が、弁当にしろ何にしろ、賞味期限の短い商品はそれだけ頻繁に納品されます。

飽くまで参考にですが、例えば弁当。

店頭に並べられてから撤去されるまで、半日以上は猶予があり、朝昼晩のご飯時を最低2回は通過するようになっています。(朝と昼、昼と晩といった風に)

加えて納品は大体1日に3回というのが主流の様です。

これはどういう事かというと、最初に納品された弁当が撤去されるよりも早く、次の弁当が納品されてくるという事になります。

システム上、発注の数量さえ的確ならば「捨てられる弁当ゼロ」で「弁当の在庫が常にある」という状況を維持する事は出来ます。



ちょっと分かりにくいですね。

具体的に言うと次のようになります。


朝昼晩それぞれに2つ・3つ・5つの弁当が売れるお店があったとします。

まず、お昼前に弁当が納品されます。納品数は『3』です。この時売れ残りが『2』あったとして、在庫は合計『5』になります。

お昼に弁当が3つ売れますので、在庫は『2』になります。(古い弁当から売ったとすると、この在庫はお昼前に納品したものですので、晩ご飯時が過ぎるまで撤去されません)

次に晩ご飯前に『4』納品されます。これで在庫は『6』です。

晩ご飯で5つ売れますので在庫は『1』になります。(この在庫は晩ご飯前に納品したものですので、朝食時が過ぎるまで撤去されません)

さらに朝食前に3つの弁当が納品され、在庫が『4』。

朝食で2つの弁当が売れます。この時点で在庫は『2』。

で、最初に戻る。



どうでしょうか、

「一日に一回しか納品が無く、弁当の陳列期限が半日」というのであれば、いくら充分な数量をそろえても一日のうち半分は弁当が無い状態が出来てしまいますが、理論上はこのように全く撤去なしに品切れする事も無く、一日を終える事も出来ます。

ですが、弁当の発注をした事がある人は口をそろえてこう言うと思います。

「それは机上の論理だ!」と

私もそう思います。(笑)

常に毎日決まった数の弁当が売れるわけではありませんし、新商品が出れば売れ行きも変わってきます。

来店客のニーズを的確に把握し、常に売れる数だけを仕入れるというのは並大抵の事ではありません。

多分このシステムを作った(考えた)本人でさえ、そんな事は出来ないでしょう。

ただ、過去のデータや経験、地域周辺の情報収集などを行う事で売数の予測をし、捨てる弁当を10から0にする事は無理でも10から2、3に減らす事は出来るでしょう。(言うほど簡単ではないですが…)


しかし…どうにも「捨てる」ってのはねぇ。

家畜飼料として再利用するとか、出来ないのかな?

多分その方が捨てるよりもお金がかかるんだろうけど…。

損を承知でやってこそ、はじめて『地球に優しい』といえるのでは?


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