前戦より約1ケ月間のインターバルを置いてのチャレンジカップ第8戦、EPクラスとしては全6戦の内の5戦目にあたるレース、今回からいつもの黒#78に加えて、当方が街乗りに供していた黄色#77もエントリー、レカロ PP Will チーム初の2カー体制。
いつかは黄色街乗り号もN1にと、レギュレーションにそって車造りをして来てあるのでレース車に仕上げるにもそう手間は掛からなかった。しかし車の回送やホイルの確保、カラーリングの仕上げ等、この一ヶ月間は黄色#77にかかりっきりで黒#78はまったくテストもしていない状況、前戦までのシリーズポイントは34点で当方がトップ、1ポイント差で2位以下が続いている状況、開幕戦欠場が無ければ楽勝って事もあったかもしれない、たら、ればは禁句ですが。
この一月間の間に、ヨコハマより048のS&SSコンパウンドが発売されたとの情報、#77のドライバー「達人」さんはいち早くSコンパウンド6本を発注、#77はエンジンが手付かずのノーマル状態なのでせめてタイヤだけでもアドバンテージを得ようとゆう作戦。
当方は迷った末、当日雨天を想定、SSコンパウンドを4本購入、ドライならいつも通り048Mコンパウンドを使う予定にした。
レース前日の公式練習で初めて#77に048Sを履かせてテスト、「達人」さん曰く、グリップが強烈すぎてコーナーで失速してしまうらしい、タイムも#78の1秒落ち、午後の練習では両車のタイヤを入れ替え、フィーリングを確認しあう。#77にはMの方がマッチしているらしく、タイムも1秒程度アップ、ノーマル+のレース車にしては他のチームとも遜色が無くなって来た、ただ当方の#78とはまだ差は明確にあり、#77では合わなかったSコンパウンドも#78では使って使えない事は無さそうな雰囲気。コンパウンドが軟らかい分消耗は激しく、1時間の走行でトレッド中央部分のスリップサインが出てしまった。
ここで「達人」さんはダブルエントリーしているロードスターのコクピットに納まり、元気良くピットを後に、なんとゆう体力!!
ちなみの今回のチームメイトの「達人」さんはロードスターマイスターでTIのロードスターレースの現レコードホルダー、今年はスポット参戦ながら出ればポールtoウィンの無敵状態、たぶんロードスターに乗せれば全日本クラスまちがい無し、富士のチャンピオンレースでも優勝経験があるつわもの。
たまたま乗った私の黄色号が気に入り、FFでレースをしてみたいと我がまま爆発、当初は中古レース車を物色されていたがなかなかタマが無く「それじゃーいっそ黄色号でレースでたら」ってことに相成った次第。
練習走行も終わり明日への作戦会議、まず#77と#78では速さが違い過ぎる、よって予選では引張り合が出来そうに無い、一旦#78が先行すれば#77はスリップにもつけない、そこで予選は黒#78が前でコースイン、#77は追えるだけ追ってもらう作戦、#78は普通に走れば1分56秒台は確実なので、これに追い付いてこれるようなら予選1ー2も狙える。
ここで問題はタイヤをどうするか、手持ちはS6本、M10本、SS4本、雨は降りそうに無いし気温もそう低くは無さそうとのことで、ヨコハマのタイヤサービスの助言もあり両車Mを使う事に決定、山の状態を見極めM8本をタイヤサービスに持ち込み組み換え作業をお願いした、もち実費。この間ベクターのミワさんはスターレット2台、ロードスター1台のメンテ作業で大忙し、それでも夕方6時頃にはなんとか洗車も終了、前祝いにと湯の郷の温泉街へ夕食に出かけた。
明けて、9月29日、曇り空ながら雨の心配は無し、この日はスターレットからフォミュラードリームまで6レースが組み込まれているの当方がエントリーしているTI1400クラスの予選は早朝7時45分からの15分間、#77も初レースにもかかわらず車検も一発合格、#78、#77の順でコースインを待つ。
いよいよ予選開始、まるまる1周使ってタイヤを暖めアタックに入る、#77「達人」さんもスターレットにだいぶ慣れたのか、2車長程度の間隔で追走してくる、ただ2コーナーは当方#78が段違いに速く、徐々に差が開き始めバックストレートではやはりスリップにも入れないぐらいになってしまった、こうなると他人にかまっている暇は無く、ひたすら踏む。タイムは1分56秒後半をP・Lapで確認、翌周に56秒半、この時のピットサインが#78P1・#77P3、#77のもう一ガンバリでフロントロー(EP82クラスですが)独占ってな事も、がんばれっ。残り3分#78のポールは確実、後は#77のタイムだけ、予選終盤ベストラインをトレースしていた#77が前車につかえて一瞬失速、この周にチェッカー、結果#78は2番手をコンマ4秒放して定位置のポール獲得、#77は最終ラップにタイムアップした車があり5番手までダウン、最終ラップの失速が悔やまれる・・・公式予選タイムは#78が1分56秒588、#77が1分57秒361。
むかえて決勝、毎回毎回スタート後の1コーナーで後続車に抜かれているので「今回ばかりは簡単に前へは出すな」とスタート前にミワさんにハッパをかけられる、当方もそれは承知の上、今回勝たないとシリーズ的にも窮地に立たされるので、なんとしてもホールショットは決めたい。
スタート5秒前、気合い充実、回転を6000まで上げてグリーンシグナルを待つ、スタート!ドンピシャでクラッチミート、「付いてこれんやろ」とイン側へ車を振りながらミラーを見ると敵もロケットダッシュを決めて当方のインへ鼻先を入れて来る、ありゃりゃ・・・作戦変更、1コーナーは捨てて2コーナーでインに入れるように1コーナーはアウト側を走行、サイドバイサイドで2コーナーを目指す、2コーナーは誰にも負ける気がしないくらいに車が決まっているので難無く#24の前に出る、前方を見るとクラス違いのカルタスが2台、続くアトウッドではカルタスに詰まりながらも抜かれる事無くバックストレートへ。
都合の良い事に前方は直線劇速のカルタス「こいつのスリップに付いて行けば、なんぼなんでも抜かれる事は無いやろ」ってこれまたミラーを見たら#24が凄い勢いでアウト側に並びかけて来る、またまた、ありゃりゃ・・・そうこうしている内にイン側には予選3番手の#27まで迫って来る始末、バックストレートエンド、ヘアピンの進入ブレーキング前に既に#24には追い抜かれる、イン側には#27が鼻先をうかがっている、ここで#27に付合ってインを防いでいたら#24はなんなく先行されてしまう、意を決して車をアウトに振り、あえてインから来る#27は無視し、ヘアピンをアウト・アウトのラインをとり、続くリボルバーでインを確実に奪い、#24&#27をまとめて2台葬り去る作戦に出た、予定通りヘヤピンで先行された#27をインからパス、一気に#24に並びかけるもさすがに追い抜きまでは至らず、2番手でパイパーに進入、ここからはよほどの速度差がなければもう追い抜きは無理、ここでレースは決着したも同然のの展開に。
1周目のストレート、怒っているミワさんの顔が目に浮かび、あえてピット方向には目をやらずに走り去る、あぁ情けない。既に3番手以下とは明確な差が出来ており、意識は先行#24に集中、コーナーで追い詰め、ストレートで離されるいたちごっこに終止、チェッカー時点でのタイム差0.7秒、3戦連続の2位で終了、車自体は昨年の最終戦よりの5連続表彰台、当方に乗り変わってからも全戦3位以内の成績、車はポテンシャル有るのにねぇー・・・。
今回でシリーズポイントも逆転され、最終戦は優勝しないとタイトルも取れない切羽詰まった状況に追い込まれた、さぁ、どうしよう。
ちなみに#77「達人」さんは1台抜いて4位でチェッカー、これまたあと少しでそろって表彰台って所までの追い込み、ちなみにダブルエントリーのロードスターは「達人」の名に恥じぬポールtoウィン、いやはや さすが。 |