2002TIチャレンジカップレース第10戦/TI1400(EP82)レース参戦記

さぁ、2002年のTI Challenge Cup Raceも最終戦、泣いても、笑ってもこの一戦にシリーズチャンピオンの座がかかっている。前戦までのシリーズポイントは、#24が48ポイントでトップ、当方#78は46ポイントでここまで2位、3位は43ポイントで#27、この3台がシリーズチャンピオンの権利を有している。

約2ケ月間のインターバルの間に若干のモディファイを敢行、TIでは不要な5速ミッションを捨て、オーバーホール済みのソレイユ標準の4速ミッションに載せ変えた。これはギヤ1枚でも無くする事でフリクションロスの軽減と、軽量化を狙ったもの、同時にデフもオーバーホール、これで駆動系のトラブルは心配せずに戦える。

レースの10日程前にミッションのナラシを兼ねて、メンテのはっきねんさんがテスト走行、特に不具合も無く1分56秒8を記録、使古しのタイヤ、はっきねんさんの慣れないFF等を考えればほぼベストなタイムと思われた。翌日当方が単独でテスト、前日と同じタイヤで1分56秒5まで詰めた、この日のテストは、9月の時点では良い結果が出なかったソフトコンパウンドのYH048が、低気温になった事で使えるのかどうかを知る為で、30分2枠走行の内、最初の30分を前後Mコンパウンドで、後半30分を前M、後Sコンパウンドで走行、タイムと、フィーリングを同時にチェックした。

結果、タイム的にはソフトを使った方が良かったが、コントロール性は断然Mコンパウンドの方が上回ることが解った、最終的にはレース前日の練習で再確認をする事としテストを切り上げた、って言うか、攻めすぎて1コーナーで軽くコ−スオフ、砂利まみれになってしまったので、切り上げるしか無かった。ただMの優位性は確認出来たが、当方の手持ちに新品のMコンパウンドが無く、即発注するも在庫切れ、ここでちょっと流れが悪くなって来たような気がした。

むかえて11月30日前日練習日、タイヤの最終チェックの為前後Sコンパウンドでコースイン、やはり思っていた程のグリップは稼げず、熱ダレの様な感じでフロントがずるずる滑る、タイムも前後Mを使った時のコンマ5秒落ちしか記録出来ない、さぁどうしよう、本番の予選は午前8時半から、天気予報から見ても朝一の路面はパンパンのはず、その状況ならSも使えるかも、悩みに悩む。はっきねんさん&黄色#77の達人さんと当方でミーティングの末、本番は#77、#78共前後Mコンパウンドで走る事に決定。

当方は前回のレースで使用したタイヤしか無く、最新ロットの#77には分が悪い、ここでチームオーダーを発令(嘘)達人さんの御好意により、当方が最新ロットの極上を使用、達人さんが当方のお古を使ってレースに望む事に。

練習後、今回のレースのメイン行事、大忘年会をTI内メンバーズサロンで開催、ロードスター&EPエントラント20名以上で寄せ鍋を囲み大いに盛り上がった。

明けて12月1日レース当日、サーキットは深い霧に包まれ、各ポストのフラッグも信号も見えない様な状況、8時30分からの予選は10分刻みにディレイ、最終的に予定より1時間遅れの9時30分から行われる事に決定、路面はほぼドライ、空気は凛として澄みわたり、エンジンには最高の状態、スーパーラップを刻めそうな予感がした。

今回は黒#78・黄色#77に加えてサポート先のWillのミカホンさんも今年5月の耐久で使ったピンク#22でエントリー、カラーリングもランダムフラッグ柄に統一、ますますレースごっこらしくなった。

予選での作戦はいつものようにスリップを使わない単独アタックと決め、コースイン後まるまる2周を使ってタイヤを温める、この時、前後の間隔を大きく明けアタックに備えるつもりがなかなか単独走行に持ち込めない、しようがないので前を行く#3を追いながらアタイムアタックに突入、2コーナーまで追ったところで#3が体勢を崩しイン側ダートにコースオフ、当方は間一髪で#3をかわしたが大きくタイムロス、この#3のコースオフで砂利がコース一面にまき散らされてしまった。これでは勝負所の2コーナーを踏んで行けない、この時のタイムは1分59前後、もうタイムアップは無理、予選最下位の文字が頭をよぎる、しかし、残り時間5分を切ってなんとか2コーナーの砂利も飛ばされ、レ−コードライン1本分のみ黒いアスファルトが露出してきた、これなら踏めるかも。

ここまで黒#78でエントリーしたレースは全てポールを獲得しているので、なんとしても連続ポールは逃したく無い、ここで好都合な事に後方からアタック中のカルタスがやってくる、もうなり振りかまわず、カルタスに引張てもらおうと決意、道を譲り後を追う、しかし相手は格上のカルタス、そう簡単にはスリップに入れない、なんとかつかず離れずバックストレートを通過したところで#2EPに追い付いてしまった、時間からみて走れても後1周、最終ラップに賭けるにもこのカルタスを逃がしたらどうにもならない、強引にカルタスにつづいて#2をヘヤピンでインからパス、#2には当方の手の内を見せたく無かったが三味線を引いている余裕なんか無い、ダブルヘヤピンからマイクナイト、最終と渾身のコントロールでカルタスに食らい付く、そのまま最終ラップに突入、メインストレートはスリップについてもあまり稼げないので勝負はアトウッド先のバックストレート、逃げられないように砂利が残る2コーナーも一瞬のアクセルオフで後は全開、猛烈な勢いでアトウッドに飛込む。

カルタスは2車長くらい前を走行、なんとかスリップが効く距離、残りのインフィールドも過去に無い上出来さで通過、ストレートを駆け下りながらP-Lap(計測器)を睨み付ける、計測地点を超え表示されたタイムは、1分54秒584、コースレコードにコンマ191遅れの想像以上の好タイム、2位にコンマ8秒の差を付けぶっちぎりの連続ポール(EP82クラス)獲得、後ろについた#2(EP82クラス)が同じく最終ラップにタイムアップして2位に、ラインも手の内も見られてしまった、でもそれ以上にほとんどのカルタスを押さえ正真正銘のフロントローイン側をゲットした事が嬉しかった。
もう誰が考えてもスピンさえしなければ勝てるレース、やったー??

ところが、ところがトラブル発生、ピットに帰るとエキパイに亀裂を発見、はっきねんさんが確認の為マニホールドのボルトを緩めているとなんと亀裂が悪化、完全にエキパイが脱落してしまった。この時点で決勝リタイヤも覚悟したがはっきねんさんは修理すると言う、手許には溶接機は無く、あちこちのピットを訪ね溶接機を探しまわる、幸い溶接機を借り出す事が出来、決勝直前になって修理完了、なんとかグリッドに。

な〜んか、なかなか決勝の話に行かないなとお思いのあなた、そう決勝の話には行きたくないのよねぇ。
だって毎度毎度の抜かれまくり、終わってみればエエとこ無しの4位フィニッシュ、シリーズどころか表彰台も逃す始末、まわりの人は気を使って話し掛けてもくれないし・・・。

まぁ、そうも言ってられないので、ちょろっと決勝の様子を。

スタートは、二発程はどどっとホイルスピンさせた以外はそんなに大きなミスは無かったと思う、ただ他のドライバーとの体重差がはげしく、ゼロ発進ではあっとゆう間に後続車に包み込まれてしまった。

なんとかアトウッドまではがんばったが、その先のバックストレートで虫けらの様に抜かれまくり、あげくに次ぎのヘヤピンでは前を塞がれ行き場も失ってしまう、この時点でもう既に5台(カルタスを含む)に抜かれてしまっている、1周目のストレートに帰って来た時には、ピットではスピンでもしたのかと疑っていたとの事、スピンも接触も無し、ただただストレートでイカれただけ・・・。

この時点でのEP82クラスの順位は、#2、#24、#27、当方#78の順、このままでゴールすれば#24がチャンプ、当方が前の2台を抜きされば逆転チャンプもあり。

3周目から4周目にかけてこのレース最大にして最後のヤマが訪れる、まずヘヤピンでアウトから#27に並びかけ、そのままリボルバーのインに飛び込み#27をパス、これでとりあえずは表彰台圏内へ、次の周、2コーナーから狙いを定め、高速S字で#24をパス、心の中ではガッツポーズ、このまま行けば例え#2が優勝しても2位でチャンプ決定、ラップタイムでは誰にも負ける気がしなかったので、もう貰ったも同然。
この雑念がアトウッドのブレーキングを若干遅れさせた、あれよあれよと言う間にオーバーラン、コースアウトは逃れたが一発で失速、手繰り寄せたチャンプの座がこの瞬間はるか彼方へ・・・。

一発の速さはもう十分に見せつけたし、まわりが思う程落ち込んではなかったんですがね、5戦中4戦でポール、今回は夢の54秒台も記録、2コーナーの砂利が無ければレコードだって出てたかもしれない。

勝つ楽しみは来年にとって置かないと。。。でも辛いなぁぁぁぁ



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