いよいよ勝負の年、2003TIチャレンジカップレースが開幕、と言ってもすでに第一戦は開催済み、当方は2月はしがらみまみれのおつき合いが一杯で昨年同様初戦はパス。
でこの初戦は前年度非力な#77号車ですばらしい走りをしてもらった、達人藤木選手に最速#78号車を託し、当方は日本海の蟹喰いツアーに出かけた。達人藤木選手が#78でどんなタイムを叩き出すのかの期待と、あまりに速すぎて当方との差が大きすぎると困るなぁと言う心配が入り交じり、居ても立ってもいられない心境のままレースウィークに突入した。
結果達人藤木選手は、やはり当方のベストタイムよりコンマ5秒速く、優勝とTI・EP82コースレコード樹立と最高のリザルトを残してくれた。お手手の差を見せつけられたのは寂しかったが、一年間を通して#78を仕上げてきた苦労が報われたような気がして、タイムで負けた事はそうショックでは無かった。
これで、#78は本当に言い訳の出来ない車になってしまった訳で、今回の自分にとっての開幕レースも、コースレコードと言う亡霊に振り回された結果になり、いささか自分を見失い、勝てるレースを落としてしまった、このプレッシャーに耐えられるかが今年のカギになるような気がしている。
それでは、前日練習からの流れを少し。前日3月15日(土)、曇り、レース当日の天気予報は午前中雨50%、午後70%、決勝は午前11時30分これは判断の分かれる所。とりあえず練習では使い古しのYH048Mで様子見、体と車をならしながらの走行、それでもタイムは1分55秒台で他車と比べれば1秒近く上回っている。練習は30分2枠で切り上げ決勝の準備にかかる、ここで翌日の天候について頭を巡らしたが当方の腹はこの時既にドライセットでイクと決めていた。
なぜなら、次戦は5月のゴールデンウィーク中であり、気温も25度程度には上がっているだろうし、コースレコードを狙うには明日がラストチャンス、車の出来から言っても、路面さえ良ければ確実に53秒台に叩き込めるはず、ここでレコードにこだわったが為に決勝で墓穴を掘る事になるとは知る由も無かった。
明けて3月16日決勝日、空はどんよりと曇り、今にも雨粒が落ちてきそうな気配、ここでもチームメイトの#22、#21さんとミーティング、車検でタイヤをマークされる前にウェットセットで行くか、ドライセットで車検を受けるかで意見が分かれた。他人はどうあれ予選時はドライが予想されるなら、当方はドライセット、スリップサインぎりぎりの浅溝048Mで「一発に賭ける」とメンテのミワさんにドライセットを指示、これにならい#22、#21さんも浅溝048Mをチョイス、エントラント全車の中でも当方のタイヤが最も溝が浅く、予選がドライでも決勝が雨ならハッキリ言って権利無しの状態、それでもレコードが出せるならと、予選に全神経を集中した。
今年度のTIチャレンジカップレースは、前年の3クラス混走から新たに旧マーチが合流、30台近くの車が15分の予選に向けて一斉にコースインすることになった。コースインは出来るだけ遅らせ、コースイン後も他車をやり過ごすためにゆっくりと走行し、車列が途切れた3周目よりタイムアタック、昨年末には全開で行けた2コーナーが今回は路面が悪いため一瞬ヌイて入らないと回れない、最終でも通常のラインに乗せるのは無理があるため若干強めのブレーキングを強いられる、これではレコードどころでは無い、それでもマーチのスリップを使い1分54秒574を記録、レコードには及ばなかったけれどもクラス2番手に1秒の差を付けぶっちぎりの予選クラスポール(昨年から4戦連続)、総合でも2番手フロントローを獲得、このまま天気が持てば楽勝ペースのはずだった。。。
予選後ピットに帰りついた頃にはフロントグラスにポツポツと雨粒が落ちていたものが、決勝が始まる前には大粒の雨に変わっていた。路面はみるみるウェットに、所々に川になるような激しい雨、またまた「天は我を見放したか」。
スタート後、アトウッドカーブまでは秘伝「インべた2速カチ回し走法」でトップをキープ、鬼門のバックストレートへ、ここで例の通り後続の車に囲まれ#15号車に先行され、#21号車もアウトをうかがっている、ここもインべたでクリヤーと思った瞬間リヤのグリップが一気に抜けた、ハーフスピンからイン側に巻き込んで芝生の中へ、後続の車はなんとか当方を避けてくれダメージは無し。
気を取り直して車を進行方向に向けた時にはなんと再下位、頭はぶち切れ状態で手足の動きがばらばら、それでも前車(マーチ)を次々に追い抜き、クラス3番手の#33号車が視界に入ってきた、もうひとガンバリで表彰台と思った瞬間またまたWヘアピンの進入でスピン「あぁぁぁぁ終わった」屈辱のクラス4位、レコードなんかにこだわらず、深溝の048SSを履いてれば・・・
いつもいつものタラ、レバ、ほんまに勝てる日が来るんやろか。。。 |