「文学横浜の会」
文横だより
<12月号>2015年 1月13日 更新
「平均生存年齢、100才時代へ」と言う番組を観た。
肉体の衰えの原因となる組織を再び活性化させる物質が発見された、
その物質を摂取すれば少しずつ若がえるとの内容で、
新年早々素晴らしい内容と思うか、
と感じるかはさておき、
★
文横だより2015年1月号を送ります。
◆出席者(敬称略)
◆読書会
担当(佐藤ル)
<主な感想など>
詳細
西村賢太は1967年(昭和42年)生まれで現在47歳。
同人評
☆面白かった。家族がしっかり書けている。自己暴露、自分のダメさ加減を脚色していない。
彼女は素直で明るい人物として描かれ好感が持てる。藤澤清造の墓標を大事にすることに自分の存在意義を見出している。
☆面白かった。性格は幼児性が際立っている。ありのままを描き何のテクニックも無い私小説。文体は擬古文である。
エネルギーを感じる。
☆精神が清潔。従来の私小説は主人公が弱々しいが、この小説は違う。社会のルールに乗らない居直りも突飛。
☆私小説という型を取りながらも露悪家。頭でわかっていても感情が抑えられない「血」や「業」を感じる。
クラシカルと現代の若者が共存しているユニークで得がたい小説家だ。
☆清造への一途な思いはわかるが好きにはなれない。作者には知識があり読みやすかった。
☆初めて読み驚いた。暗渠のイメージは、暗い、不潔、くさい、汚水などマイナス要因が浮かぶ。文体、内容共に賞狙いの作者の意図が丸見え。作者がなぜこれほどまでに清造にのめりこむのか、こっけいな気もする。
☆評価しない。エレファントマンなどの「見世物」のようだ。怖いもの見たさ、客が来るから商売が成り立つというような隙間産業の感じがする。露悪家であり人間として最低なことを吐き出している。言葉のクラシカルさの側面からはハッタリが垣間見える。清造に対しては、原理主義的、ピンポイント的で怖さを感じる。
☆面白かった。こっけい小説。こっけいの中に悲壮感、悲哀、幼児性、短気、暴力性がある。生きる糧が清造なので清造がいなければもはやこの世にいなかったかもしれないし、現代では生きてはいけない人かもしれない。常識とか正義で小説は読んではいけない。
以上、佐藤ル記
◆次回の予定;
◆その他
(2)4月以降の読書会担当は清水さん、金田です。
(3)46号の執筆者に必要な冊数を問い合わせています、
(金田)
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