「文学横浜の会」

 文横だより

<3月号>

過去の「文横だより」

2016年 3月09日 更新


今、アメリカの大統領予備選挙が面白い。
面白くしているのは共和党のトランプ氏である事は間違いない。

民主党は初の女性大統領を目指すクリントンが優勢のようだが、
社会民主主義者を標榜するサンダース氏の検討も目を見張るものがあり、
アメリカの貧富の格差問題が看過できない現状だと思わせる。

対する共和党は一体どうなるのか。

様々な問題発言からトランプ氏が支持を集めているいるのだが、
トランプ氏が大統領候補になる事だけでもアメリカの知性を疑われる、
と考えるアメリカ人も多いだろう。

トランプ氏が大統領になる事はないと思うが(?)
仮になったとして、今言っている事を実行したら、
アメリカだけでなく世界が混乱するに違いない。

トランプ氏の躍進を見て、
民主主義に危うさを感じる方も多かろう。

歴史を振り返れば、
・ドイツにおけるナチスの台頭、
・日本における軍国主義、
いずれも当時の国民の支持を得ていた。

と言う事は選挙で多数を得たとしても、
必ずしも正しい選択とは言えない場合もある。

無論中国のような政治体制は絶対に御免だが…。

      ★

文横だより2016年 3月号を送ります。

◆出席者(敬称略)
 浅丘、遠藤、久留島、金田、河野、清水、藤村、杉田、山下、山口/藤野

◆読書会
 3月5日(土)17時30分〜
 読書会テーマ:「転落 追放と王国」カミュ(新潮文庫)
  より「唖者」と「客」

 担当(久留島)

 1957年刊行、フランス領アルジェリア作家であるカミュの晩年の短編小説『転落・追放と王国』から「唖者」及び「客」を 今月の読書会のテーマとさせて頂いた。

カミュの作品はその当時の時代背景からも思想家としての側面も強く、 晩年の短編小説からの抜粋ではなかなか作品の魅力等が伝わりづらかったと思う。

事実、概ねの感想の一言目には“よくわからなかった”という言葉が散見された。 「唖者」、「客」ともに約20ページであり、それらからカミュの思想を読もうとすることは、 やはり難しさがあったのだと思った。

カミュの作品を求めるならば、 彼の初期作品である有名な「異邦人」から入るのが最も入りやすいのかもしれない。今月の担当である私自身もそうであった。

以下、詳細は、
カミュ『転落・追放と王国』から「唖者」及び「客」
をご覧下さい。

以上 久留島 記

◆次回の予定; 「文学横浜47号」の合評会となります。
  日時;4月10日(土)12時〜
  場所;帆船日本丸訓練センター第三会議室
  ゲストは秋林哲也氏です。

◆その他
 (1)5月以降の読書会担当者(予定)は清水さん、河野さんの順です。
   読書会テーマは決まり次第連絡します。

 (2)48号に向けて各自準備を進めて下さい。

(金田)


[「文学横浜の会」]

禁、無断転載。著作権はすべて作者のものです。
(C) Copyright 2007 文学横浜