「文学横浜の会」
読書会
評論等の堅苦しい内容ではありません。2013年05月04日
桜庭一樹「少女には向かない職業」
ゴールデンウイーク真っ最中、9名の出席は多い方か(?)。以下に、かい摘んでお知らせします。
男性A まったく共感が湧かない。しかし中学生の年頃の子どもには受け入れられるのだろう。題名が内容と違いすぎる。
男性B 書評の対象になりえない。読書会のテキストには向かない。
女性C とても面白かった。物語世界にぐんぐん引き込まれる。最後のあたり、ふりしきる雪の中の血の色の描写など、目に見えるようだ。
男性D 最初は読みにくかったが、だんだん引き込まれた。13歳という年頃の、少女の恐ろしさを感じた。ただ、葵と静香、女の子二人が殺人まで一緒にしようとする動機が、この作品では読み取れない。
男性E 文章に無駄がなく、色彩感、リズム感がある。作者の身体には鋭い感性が詰まっているのだろう。
女性F 前半部に描かれた、義父殺しに至る少女葵の感性には共感した。しかし後半部の、静香の従兄を葵が一緒になって殺す状況は理解しにくい。
男性G 静香の従兄を、葵が一緒になって殺す設定には無理がある。リアリティがない。
男性H すごい作家だと思う。軽いタッチの裏にある読書量の多さを感じさせられる。新しい感覚の文学だ。
以上、三宮記
(文学横浜の会)
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