「文学横浜の会」

 読書会

評論等の堅苦しい内容ではありません。
小説好きが集まって、感想等を言い合ったのを担当者がまとめたものです。

これまでの読書会

2014年06月09日


「ナポレオン狂」阿刀田高

 初めて読んだ方がほとんどで、
「おもしろかった!」という感想が多かったように思えました。 しかしながらトリックを知ってしまうと、もう一度読む気持ちにはなれない、というような声も多く、 なかには冒頭からトリックが見抜けたという意見もありました。

その後、著者のこれを超える、あるいは匹敵する作品が無いという声も多く、著者の知名度、 文壇的な活動に比して、その作品は脆弱であるといった意見に落ち着いたように思えました。

しかしながら、直木賞を射止めた当作品の出来栄えは見事で、状況証拠を提供しつつも、 核心は書かずにおいて、読者をしてその顛末を想像せしめるという小説手法には感心させられた、 といった意見が多かったようです。

    以上、河野記

◆次回
 7月5日(土)
 テーマ;「モーム短篇選(下)」サマセット・モーム、岩波文庫
  短編集の中から「物知り博士」「ランチ」「蟻とキリギリス」の3篇」阿刀田高
 担当者:浅丘さん

(文学横浜の会)


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