「文学横浜の会」
読書会
評論等の堅苦しい内容ではありません。2014年10月07日
三遊亭円朝 「真景累ケ淵」
<幹事から「真景累ケ淵]の面白さについて説明>
1、たとえば出雲大社、菅原道真、平将門など古代から脈々と流れている、「祟り」という日本人の歴史的概念が豊志賀の「新吉の妻を7人まで取り殺す]という庶民レベルの祟りにまで一脈通じていることが西洋にはない面白さがある。
2、本書は円朝の怪談話の聞き書きで小説としては読みづらいが、場面場面をどう語るか、名人芸を想像しながら読む楽しさがある。
3、次から次に人を殺していく、バトルロワイアルのアニメ的面白さ
そのあと古今亭志ん朝の名演「豊志賀の死」をみんなで鑑賞
<出席者の意見>
・意識されたものが現実であり、幽霊という意識世界を現実と同格に扱う面白さ
・場面場面を面白くしようとして小説としては盛り込みすぎ、ごちゃごちゃしている
・怪談話を聞いて、日ごろの鬱憤を忘れる。庶民の心のカタルシス、浄化作用の一種
・新吉と言う稀代の悪党の事件史
以上、山下記
◆次回の予定;
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