「文学横浜の会」
読書会
評論等の堅苦しい内容ではありません。2019年02月05日
宮本輝 「星々の悲しみ」
担当(杉田)
宮本は創作の秘訣は「読み返してなんか不足していると思ったら、もっと削ることだ」という。
喫茶店に架けられたている、絵を盗み出すといった刺激的なエピソードと魅力的な人々が散りばめられ、友人の死があって、
どこかもの哀しい鎮魂歌が聞こえる。
なぜ、タイトルが「星々の悲しみ」なのか、若くして死んだ画家の絵のタイトルでもある。
丁寧に周辺を描写し、肝心なものは深く埋める。読者の想像力を信頼して、埋めたものを探させる。
読ませるのは、矮小な現実を離れ、嘘の物語のこしらえ、真実のかけらを見せることが上手であることだ。
出席された方から、多彩な、多くの示唆に富んだ発言を聞くことができました。
以上 杉田 記
◆次回の予定;
(文学横浜の会)
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