「文学横浜の会」
読書会
評論等の堅苦しい内容ではありません。2019年09月08日
玄侑宗久 「中陰の花」
担当(清水)
いつも読書会当番の順番が近づいて来るたびに、「今度は何にしようか?」と悩むのですが、
今回この本を読み終わった段階で、「これにしよう」とすぐに決めました。
今まで読んだことのない不思議な物語の世界に、すーっと引き込まれてしまったのです。
まわりにいる人のことを心にかけ、思いが繋がり響きあうこの物語に、私はこの上ない美しさを感じ、
またこんな物語を書ける玄侑宗久という作者の器の大きさ、人柄の温かさに大きく包み込まれるような感じを受けました。
また、寺の日常生活や、子どものいない夫婦の間に交わされる深い情愛も、この作品の魅力だと思います。
みなさんの感想を以下にまとめました
・難しい作品で、さっぱりわからなかった
・大阪弁の味がよく出ている
・人間関係がおもしろいと思った
・もっと面白い小説を読みたい
以上です。難しく感じて読むのが苦痛だったらしい方も何人かいらして、その方たちには申し訳なかったのですが、
私自身にとっては読み返す度に新しい発見があり、この作品とじっくり向き合えた時間はとても貴重でした。
お付き合いいただいた皆様ありがとうございました。
以上 清水 記
◆次回の予定;
(文学横浜の会)
|
[「文学横浜の会」]
禁、無断転載。著作権はすべて作者のものです。
(C) Copyright 2007 文学横浜