「文学横浜の会」

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2001年5月3日


 「小泉首相、誕生」

 小泉政権が出来て、一週間余り。内閣支持率は、細川政権を上回って、史上最高だそうである。 森政権の低支持率の反動と、自民党員だけの選挙とは言え、 連日マスコミに取り上げられた事も大きい。そして自民党の解党的出直しを、訴えた事も大きい。

党員の選挙とは言え、長引く不況と、時代の閉塞感の中で、 「構造改革なくして、不況からの脱出は有り得ない」との訴えは、共感を呼んだのだろう。 党首選後も、構造改革を前面に打ち出しいている姿勢に、 何かやってくれるのではないか、との期待感が、高い支持率になって表れていると思う。

 とは言え、構造改革と言っても、まだはっきりしていない。 これから具体的にはっきりしてくるのだろうが、 戦後から続いている、制度や仕組みを改革する事は、生易しい事ではない。 改革のスケジュールが示されれば、反対する勢力は黙っていないし、圧力は強まるだろう。 骨抜きの作業も、色々な口実のもとに行われるだろう。

 国会議員の中には、改革される側の利益を擁護する者もいる。所謂、族議員だ。 多くは、選挙資金或いは票等で、それらから援助を受けている。

そう言う事を監視するために、国会議員が、選挙時に有権者に言った事と、 国会内での言動と一致しているか、チェックする必要がある。 情報公開も、国会議員の言動を真っ先に公開すべきだ、と思う。 そうしたホームページを作れ、と言いたい。一部のマスコミに出てくる議員だけでなく、 全ての議員は自分の考えを常に発信すべきだ。国会議員の義務だと言ってもいいくらいだ。 どう言う法案に賛成したのか、反対したのか、せめて自分のホームページでの公開を義務づける。

 IT時代だと言いながら、言葉だけのITではなく、身をもって体験するいい機会だ。 どうせ何人もの公設秘書を雇っているのだから、ITの専門家を雇えばいい。 そうすれば、くだらない選挙資金を使う事もなく、自分の政策を公開できるし、 日本の劣悪なインターネット事情も判るだろう。

何より、派閥の意向で右往左往するような、そんな議員から卒業し、 せめて党内では自由に意見を戦わせる。そして政党の垣根を越えて、自由に意見を戦わせる。 国会でも、自由に政策論争をする。国会開会中、中央官庁での「国会待機」もなくせ。 そうすれば、日本の政治も少しは大人になる。

自民党の旧勢力の中には、人気の小泉政権は、取りあえず9月の参議院選までで、 その後は判らない、と言う声もあると言う。 9月で政権が変わるなら、何ほどの事が出来るのか心もとない。 もしそんな事になれば、党員を愚弄する事であるし、 世論をないがしろにした、と思われても仕方がない。

 小泉首相には、支持率が高いからと言って、軽軽しく事を運んではいけないと言いたい。 支持率など、何ほどの事もない。自民党の支持率が十数パーセントから、 三十数パーセントに上がったそうだ。実に二倍だ。 小泉政権は出来たばかりだが、自民党の議員は旧来のままなのに、だ。

斯様に、アンケートの結果は儚い。 私はこのようなアンケートを受けた事はないから、結果は余り信じない。 アンケートを受けたとしても、自身の状況に応じて、どう応えるか判らないから、 アンケートの結果は余り信じない。何かが起これば、風向きはすぐ変わる。

 ともあれ、この国が豊かでなくても、もっと楽しい国になってほしい。

(KK)


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