「文学横浜の会」
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2007年1月7日
「人は生まれながらに平等、ではないが」
世の中には不可解な事や、おかしな事、不合理な事、けったいな事が多々ある。
人は生まれながらに平等である、と言う事ではない。生まれ出た環境によって様々な格差がある。
そういう格差は仕方がないとして嫉妬や羨望を持ちつつ、そのまま受け入れている。
しかし最近の世情をみると、どうにも黙って受け入れられない格差が生じている。
「ワーキングプア」という言葉が昨年から言われて、今年の政治課題として真剣に取り組んでほしいのだが、
果たしてどうだろう。だいたい一生懸命に働いても満足な生活ができない国家なんて「美しい国」である訳がない。
07年から始まる団塊世代の大量退職に備えて、今年は新卒者の就職は比較的にいいようだが、
就職氷河期と言われた年に卒業した世代が、所謂、多くの「ワーキングプア」と呼ばれる者達で、
企業も優先的にそうした世代を正社員にすべきだ。
ここで問題になるのが「正社員」と「派遣社員・請負社員」、「大企業」と「下請け企業(中・小企業)」の格差問題だ。
その格差とは賃金格差の事だ。年収300万円にも届かない派遣社員や中・小企業の社員がいる一方、
同じ仕事をして年収700万円を超える正社員や大企業の社員がいる。
お金だけで比較してはいけないが、同じ仕事なのに「おかしいなぁ」と僕は思う。
国では地域別最低賃金、産業別最低賃金を定めている。ちなみに平成18年度では、一番安い県で時給610円、
一番高い東京都で時給719円となっている。この最低賃金は「都道府県内の全ての使用者及び労働者に適用されます
(※パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託など雇用形態の別なく適用されます)」なのだそうだ。
しかし「ワーキングプア」と呼ばれる者達は勿論、多くの 「派遣社員・請負社員」や「下請け企業(中・小企業)」に
従事している者達の多くはそれ以下の低賃金を余儀なくされているのが実情だ。
なんの為に国は最低賃金を定めているのかと言いたくなる。
罰則規定が無ければ、この利益優先の企業社会では、なんの意味もない。
よく調べた訳ではないから、罰則規定があるのかも知れないが、厳格に適用しなければ意味がない。
一生懸命に働いても、生活保護で支給される金額より安いなんて、やはりおかしな社会だ。
昨年、談合問題で何人かの県知事が逮捕されているが、何を今更、と言いたくなる。
談合問題は前々からあった事で「必要悪だ!」等と声高に言われていた。法律が新たに制定された訳でもないのに、
急に逮捕にまでなったのは、警察の方針が変わったからに違いない。つまり警察の方針一つで逮捕されたり見過ごされたりする。
ならば、警察は最低賃金に違反している企業を徹底的に洗い出し、経営者を逮捕すべきだ。
逮捕できないなら、そうした企業を大々的に公表して、社会的な制裁をすればいい。
他方、県知事逮捕によって明らかになった「官による談合問題」は有権者の地方政治への無関心さも影響していると思う。
地方選挙の投票率は、一部を除いて投票率が50%を切っているのが殆どだ。
熱心なのは地方土建業者を筆頭とした、利害関係企業従事者が多い。
その影響で地方議会が地方行政のチェック機能として働いていない事が次々に明らかになっている。
こうなると地方の市会議員などは“ボランティア”にすべきだと思う。それは世界では当たり前の事で、常識となっている。
国・地方財政の逼迫している今、真剣に、地方議員と国政議員の役割を明確にして、
地方議員は“ボランティア”にするようにすべきだ。
今年は選挙の年だと言う。 <K.K>
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