「文学横浜の会」

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2008年11月3日


「資本主義のあり方と国内問題」

 冒頭解散が見送られ、11月末の総選挙が見送られ、いつ総選挙が行われるのか判らないくなった。 与党として最もいいタイミングでの解散時期を模索しているようだが、自党の事だけを考えて、 国の行く末を誤るようなことだけは勘弁してほしい。

 日本そして世界は今、重要な時期を迎えているよな気がする。

 これまでの日本は土建国家と言われるほどに「はこもの」行政だった。 道路予算に代表されるように、予算の使い道が「はこもの」に偏りがちだった。 よく言われたことだが「救急車が走るための国道の整備が必要で、そのために道路予算を削ることはできない」と言うが、 今や救急車が言っても医者がいないと言うのが現状らしい。東京では救急車がたらい回しされて、死者まで出た。

一方では少子化で大問題になっているが、産婦人科医師は益々少なくなって、 安心して子供を産めない地域が日本の至る所に存在するという。 子供が病気になっても急患で診てくれる病院も限られるという。 地方では立派な病院の建物はあるが、医者がいない、赤字で運営できないという病院が報道されている。 杜撰な経営による「赤字経営」は問題外だが、こうしたことも「はこもの」行政による弊害だ。 だがこういう現象は前々から言われていたことで、今突然現出したことではない。 それがなんら改善されずに現在に至っているのが問題なのだ。

 サブプライズ問題に端を発した経済の混乱にしても、輸出に頼る産業体質がもろに浮き出た感じだ。 昨年までは好景気だったというが、地方、いや大企業以外の従業員にその実感は少しも感じられなかったし、 大企業の従業員にしても賃金はそれほど上がったという実感はないだろう。 大きく儲けたのは金融関係者の一部に違いない。

 金融問題では他人のお金をただ右から左に動かすだけで多大の利益を生むような構造もおかしい。 原油を直接扱わない業者や個人が原油売買に関与して売り買いするなんて、おかしいではないか。 本当に必要な業者の売り買いで、物が動く前提での売買で値段が上下するのなら、それで高くなるのなら仕方がないと思うが、 昨今の価格高騰は売買の利ざやで利益をあげようとする業者や個人の介入で、 経済をいびつにしているように思われて仕方がない。

 今回のサブプライム問題では多くのことを教えてくれた。
・今の世にあっては、経済問題は一国だけの問題ではなく、他国の経済とも関連すること。
・他国の債権の購入に当たっては国情についても知らなければいけないし、
・格付け会社の格付け基準が如何にあてにならなかったかということ。
・複雑な算術によってリスクは分散されたと言っていたがそれはリスクを中身をごまかす為の口実だったこと。
・アメリカ一国に多くの消費を負わせて世界中がその恩恵によっていたかということ。
 等々。

売買の手法として、「空売り」など本当に必要なのだろうか。「先物買い」は本当に必要な業者だけに限定したらどうだろ。 ここは世界の英知を集めて、商品取引のありようを再検討してほしい。

 つまり世界レベルでは、資本主義のあり方の再検討をすべきであり、 日本国内では予算の使い方を見直す時期にきている。

<K.K>


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