「文学横浜の会」

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2012年1月7日


「地方議員の無駄を除け」

 新しい年になった。と言っても急に何かが変わる訳ではなく、物事は連続している。

それで今年は世界の指導者が変わる、或いは変わる可能性のある年なのだそうだ。 変る可能性があるとは、指導者を選ぶ選挙が、ロシア、フランス、韓国、そしてアメリカ等で大統領選が予定されていると言う事だ。

日本では昨年9月に野田新政権が誕生して、流れからいうと今年もまた新しい政権かという思いもあるが、 もうそろそろ長期政権を、との願いは叶わぬ夢なのか?

新年早々、借金の話など聞きたくもないし書きたくもないが、日本の借金は約1,000兆円になる。 本年度で言えば40兆円余りの収入(税収)に対して80兆円を超える支出だ。それが何年も続けば借金は膨らむ。 不況の時には借金が増えるのも仕方がないとは言うが、比較的好況だったと言われる時にも減ることはなかった。 そうして長年に渡って蓄積された結果が今日の借金だ。その意味では過去の政治を含めて政治家の責任は重い。

もし払いきれない程の借金になったとしたら、つまり誰も国債を買わなくなったら国は破綻する。 軍事費が膨大に膨らんで、敗戦後、日本の財政は破綻して国内は大混乱したが、 そうした事態はなんとしても避けなければいけない。 財政破綻した国としては、近くはギリシャ、前にはアルゼンチンがあり国民は苦しんだ。或いは苦しんでいる。 そうした議論は極論だとしても、借金は誰かが払わなければいけないもので、結局、子供・孫の世代につけを廻すことでもある。

いつまでも国民に良い顔をしている議員を選んでいてはいけない。 結局、そうした政治家を選んだ国民に、最後はつけが廻ってくる。

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 無駄の削減で今盛んに言われているのは公務員の人件費の削減、国会議員の削減だが、同時に地方議員問題も取り上げてほしい。

そもそも市会議員、町会議員などいなくてもいいのではないか。 市会議員や町会議員は生活に直結した事案を担当している筈だが、働いているのは市職員であり町職員が担当している。 市会議員や町会議員がする事と言えば、それら職員が作成した事案に対して、形式的に審議しているだけに過ぎない。

そんな事は市民の代表者がチェックすればいい事であり、欧米ではボランティアでやっている。 生活に直結する事だから、市民も積極的に参加すればいい。 これからどんどん増える元気な、そして経験を積んだ高齢者に参加して貰えばいい。

それなのに地方では1千万円、いや2千万円を超える報酬を貰っている地方議員が多数いるのだ。 年収が200万円にも満たない非正規労働者が多くなり、だいたい500万円を超える労働者が日本に何割いるのだ。 そうした労働者が支払った市民税から高額の議員報酬を支払う余裕などない。

たいした仕事もしていない地方議員がまだまだ多く居ると言うのは大きな無駄だ。

<K.K>


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