「文学横浜の会」
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2013年03月4日
「隕石落下の齎したもの」
2月15日にロシアに被害をもたらした隕石落下にはびっくりだ。
直径17メートル余りの小惑星が地球の大気に突入し、
上空15kmから50kmで爆発し、複数の破片に分裂して落下したのだと言う。
秒速18キロ余りの速度で地上に落下するのだから人口密集地帯でなくとも被害は大きい。
もし同じ大きさの隕石が人口密集地に落下、となれば被害はもっともっと大きくなっただろう。
より大きな惑星が地球に衝突したら、それこそ人類の、いや地球に生きる生命体の帰趨に拘わる大問題だ。
今の科学では地球に衝突する可能性のある小惑星を見つけたら、衝突しないようにいち早くコースを変えるようにする事は可能なそうだが、
今回ロシアに落下した規模の小惑星を見つける事は難しいと言う。
となれば同じ規模の隕石が落ちてくる可能性はある訳で、地球上の何処にでも被害から逃れる事はできない。
今回のような大きさの隕石が地球に落ちる可能性は何十年に一度の確率だと言うから、そんなに脅える事はないが、
もしあそこに落ちたらと考えればぞっとする。
今回のような大きさではなくとも、小さな隕石なら、日本も含めて数多く落ちている。
人家を直撃した例もある。
そんな事を思うと、のんびり夜空を眺めて「流れ星だ!」等と呑気な事を言っていられない気分になる。
小惑星の軌道コースを変えられず、地球に衝突したらどうなるのだろう。
約6550万年前、メキシコのユカタン半島に直径10km〜15kmの小惑星が衝突したと言われている。
衝撃力は広島原爆10億倍だとされ、それが原因で恐竜は絶滅したと推定されている。
そんな大きな小惑星が地球に落ちてくる可能性はそれこそゼロに近い可能性だが、
今回ロシアに落ちた隕石クラスが落ちてくる可能性はあし、それより大きい隕石だって落ちてくる可能性もある。
そんな事を考えると地球上には安全地帯などはないと言う事だ。
でも、我々はそこで棲む他はない。何故なら、我々が知っている宇宙世界の中で、地球が一番棲みよい天体なのだ。
そう思えば人間同士の領土争い、国家間の国境争いなどつまらない問題だ。
地球上の土地は誰のものでもない。人類の、地球に生きるものの共有の財産だ。
人類のもたらす公害問題や原子力による破壊兵器の開発にうつつを抜かす国家がある限り、
大きな小惑星の衝突以前に、
人類は自らの手で地球を滅ぼしてしまう可能性の方がより高い、とふと思う。
東北大震災にしろ今回の隕石落下にしろ、映像の齎す臨場感は情報化のたまものだ。
科学技術がどんなに発達しても、人間の英知を遙かに超えたものがあると改めて教えてくれる。
<K.K>
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