「文学横浜の会」

 エッセー


INDEX 過去のエッセー

2017年 7月 7日


「代表者を選ぶ方法」

 都議選が終り、選挙権のない者にも、自民党の大敗とのニュースに否応なく接する。

記事によると都議選の結果は次の国政選挙の結果を先取りしている、と言う事だ。 無論、過去2.3回の選挙結果からの推測記事で、それだけに各党の選挙運動は、党をあげての地方選なのだと言う。

アメリカのトランプ大統領や政治家にしろ、日本の政治家も、選挙によって選ばれた方たちである。 無論、選挙に立候補した者の中から選ぶのであり、必ずしもその候補者を選挙民の全てが知っている訳ではない。 選挙公約も、選挙で言っていた事も、当選後はなんの制約も受けない。

いや、そんなことはなく、選挙公約や選挙で言った事は重要で、制約を受ける筈だ、と考えるのが当然なのだが、 誰もそんな事は思っていない。 だいたい考えなければならない問題が沢山ある中で、一人だけを選ばなければいけない事にも無理がある。 一つの問題にはこの人を選びたいが、もう一つの問題に対してはこの候補者の言っている方に賛成だ、となるの事がある。 それで結局は問題の関心度によって選んでしまう。

或いは現状に対する不満不平から、兎に角、現状をなんとかしてくれそうな候補者を選ぶ。 現状を良くしてくれるのなら、他はどうでもいい。そうした切羽詰まって投票する者もいる。

まぁ、そう言う選び方をする者もいるにしても、雰囲気と言うか流れと言うか、時々の状況によって、 或いは名前を知っているとか、名前をよく聴くとかの要素で択ぶ方もいる。 その方が日本では多いかも知れない。よく言われる「地盤」「看板」と言うものだ。

それに最近よく言われるようになった情報の質についても看過できない事が多々ある。 ネットワーク社会においては何処からでも、所謂、フェイク・ニュースと言われる嘘が意図的に流される時代なのだ。 流す目的は単にお金であったり、敵対的行為であったりと、より複雑化している。

選挙制度がそうした問題を含んでいるのに、代表を選ぶ方法として、選挙に代わる制度が見付からない限り、 選挙制度を続けるしかないが、もう一度見直してみるのもいい。 無論、どんな制度を創っても、必ず欠陥はあるものだが、選ぶ方法を考えてみるのも一案だろう。

それで、ほんの少しだけど、考えた。

案1;複数人を選ぶ制度
 選挙区内の定員に応じて複数(2人ぐらい)を選べる。無論、同じ候補者でも別々の候補者でもいい。

案2;出たい人ではなく推薦制度
 これは予め選挙に先立ち、代表者にふさわしい人物を選挙区内から複数の推薦人を出し、その人たちの中から選ぶ。 無論、推薦人は選挙運動をするかしないかは本人次第。推薦人を辞退するのも自由。つまり出たい人よりなってほしい人。

案2を実現するのは、学級委員を決めるぐらいなら可能だが…、実現可能性としてはハードルが高い、かな?
いずれにしろ代表者(議員)を決めるのに、現状の制度ではいけないとと思っているのはぼくだけだろうか?

<K.K>


[「文学横浜の会」]

禁、無断転載。著作権はすべて作者のものです。
(C) Copyright 2000-2004 文学横浜