「文学横浜の会」

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2017年 9月 7日


「某国、独裁者を抹殺せよ!」

 今、ゴルゴ13にある要請をしようと真剣に考えている。
某国に潜入し、秘かに独裁者を抹殺せよと。

某国とは親子3代に亘り独裁者として君臨している小国だ。 国民を犠牲にして、国費の殆どを醜悪な兵器の開発に注ぎ込み、 今や1万キロも離れた米国へ届く大陸弾道ミサイルを開発したと公言し、 核爆弾はおろか水爆をも完成させたと公言する国だ。

核兵器を持つ、つまり核大国と言われる米国、ロシアそれに中国さえも、 自国の兵器にはふれず、前々からその小国に止めるように忠告しているにも関わらず、 独裁者は開発実験を進め、次々に実験を繰り返している。 先日はとうとう6回目の核実験を強行し、怖ろしい兵器の完成も間近だと言う。

某国の独裁者は権力の基盤を固めるために、沢山の人間を殺したそうな。 自分の命に従わない者はおろか、叔父さんや兄と言った近親者まで、気に入らない者は口実を設けて殺したと言う。 そうした恐怖政治で、その小国では独裁者の一言一句を聞き漏らさないよう、 独裁者の前ではメモ用紙を片手に、緊張して聞き入るのだと。

そんな独裁者が恐ろしい兵器を持つのは、隣国にとっては、悪魔が隣りにいるようなものだ。

でもどんな独裁者でも独裁者なりの理由があり、思い込みもある。 つまりその独裁者にとっては国民の幸福や豊かさより、独裁者一族の政権維持が何よりも大事なのだ。 そして政権維持のためには怖ろしい兵器を持つ事が、一番なのだと固く信じているらしい。 いや、そう信じているに違いない。

そう言う事なら政権の維持は保証するから、兎に角、その危険な兵器は捨てなさい、と皆で説得しているのに、 その独裁者は聴く耳を持たない。それなくしては何時潰されるか判らない、と不安でたまらないのだ。

国同士の睨み合いも人間個人同士の睨み合いと同じで、中々、互いに譲歩しようとはしない。 いや、個人同士より譲歩するのは難しいかもしれない。国の中から様々な圧力があるからだ。

某国での怖ろしい兵器の完成が近づいて、考えたくないシナリオ、つまり全面的な戦争になるになる事は避けたい。 とりわけ某国の近隣諸国は大きな被害を受けるので、兎に角、武力衝突は避けたい。

某国の危険な行為に対し、敵対心を向けられている米国はあらゆる対抗策を放棄しないと言う。 安易に軍事行為には出ないとは思うが、よりによって現職の米トランプ大統領は異色な大統領と言っていい。 トランプ大統領の言動によって米国内は様々な亀裂が生じていて、混乱が続いている。

救いは、米国が民主主義の国と言う事だ。 大統領でも独裁者ではないから、取り巻きがしっかりしていれば、そんな極端な結果にはならないと信じる。

でも某国の独裁者が何をするか、それによっては米国もただ手を拱いているだkyでは済まなくなる。 緊張関係の中では、それにちょっとした事から、それが引き金になるケースもある。 誤解される行為から、思わぬ事にならないとも限らない。

そんな事になれば、某国の国民は無論、近隣諸国の国民が一番大きな困難に直面し、大きな犠牲を強いられる。

そんな事にならないようにここは「ゴルゴ13」にお願いするに限る。 某国の国民を救い、近隣諸国の国民のためにも。秘かに某国の独裁者を抹殺するしかあるまい。 何処の国の色にも染まってない「ゴルゴ13」にお願いするしかあるまい。

某国、独裁者を抹殺せよ!

<K.K>


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