ミニゲーム大会

2004/02/12


 

■まえがき

シカゴは良いハンドがくれば勝てるし、悪いハンドでは勝てません。
カード配布の運・不運がゲームに関係してきます。

ブリッジには、プレーヤーの技量を競うトーナメント・ブリッジ(デュプリケート・ブリッジともいいます)があります。トーナメント・ブリッジは、カード配布の運の要素を減らして、プレイヤーの技量でゲームを争うように工夫されています。
このため、カードはボードに納められ、ゲームの間、各ハンドはそのまま保持されます。そして、これらのボードを指定されたプレイヤーがプレイし、そのスコアはそのボードに添付した記録用紙に記録されます。

同一のハンドに対し、各プレイヤーがコントラクトを決め、プレイするので、デールの運のファクタアーは抑えられ、対戦相手の運不運が残るけれども、そのスコアは殆どプレイヤーの技量によって決まります。

ミニブリッジでも、トーナメントブリッジをプレイできます。
8人揃ったら、トーナメントブリッジをプレイしてみましょう。

 

■トーナメント・ブリッジの種類

トーナメント・ブリッジをプレイするには、プレイヤーが最低8人必要です。
トーナメント・ブリッジは、競技形態により、次の3種類があります。

形式 説明
ペア戦 ゲーム中、ペアは固定で、規定のボードを定められた順序で他のペアとプレイする。ボードごとにペアのスコアが計算され、総合点で入賞順位を決める。
チーム戦 2ペアでチームを作り、他のチームと規定ボードをプレイしてチーム間のスコアを競う。
個人戦 プレイヤーは、ラウンドごとに、プレイするテーブル、ボード、パートナーが指定される。そして規定ボードをプレイし、そのスコアを個人ごとに計算し、入賞順位を決める。

以下、各ゲームについて説明しましょう。

 

■ペア戦(その1)

ペア戦をプレイするには最低4ペア(8プレイヤー)が必要です。そして、規定のボードを、テーブルガイドに従って移動し、プレイします。

まず、4ペアの場合についてゲームの運び方をみてみましょう。

□ムーブメント

テーブル数は2です。プレイするボードは18ボードとします。(これは、競技時間に余裕があれば、3の倍数であれば任意に選べます。)

  テーブル1 テーブル2
ラウンド NS ボード EW NS ボード EW
1 4 1-6R 1 2 1-6R 3
2 4 7-12R 2 3 7-12R 1
3 4 13-18R 3 1 13-18R 2

NS,EWの欄の数字はペア番号です。ボード欄の数字はボード番号で、Rはリレイ(同じボードをプレイする)であることを示します。
このムーブメントでは、第1ラウンドは、テーブル1では#4のペアと#1のペアが1〜6のボードをプレイし、テーブル2では#2と#3のペアがやはり1〜6のボードをプレイすることになります。
同じボードをプレイするので、テーブル1では1〜3、テーブル2では4〜6のボードをプレイし、後半でボードを交換するようにします。
各テーブルで6バードプレイしたら、デレクターの指示で移動します。

第2ラウンドは、テーブル1では#4と#2が、テーブル2では#3と#1のペアがそれぞれ対戦し、7〜12のボードをプレイします。

こうして、第3ラウンドまでプレイすると、総当りで、6ボードづつ、合計18ボードをプレイすることになります。

□トラベリング・スコア

各ボードに下図のようなトラベリング・シートが添付されます。
プレイが終了すると、Nが、自分達のペア番号の欄に、プレイ結果を記録します。

この例はボード#2の場合です。

BOARD NO.2
NS
pair
CON-
TRACT
BY M D Final Score EW
pair
Match
Points
NS EW
1                 0
2 5D S 6   620   3 0  
3                 1
4 3NT S 5   660   1 1  

NSのペア#が4の場合は、Sがデクレアラーで、コントラクトを3NTとして、11トリックとりました。スコアはNSの欄に660と記入します。
NSのペア#が2の場合は、やはりSがデクレアラーで、コントラクトを 5Dとして、12トリックとりました。NSのスコアは620です。このように、Nが自分のペア番号の欄に結果を記入します。

ボードをプレイするプレイヤーの記録が揃ったら、マッチポイント(MP) を計算します。NSのスコアを昇順に並べ、トップから、順にMPをつけます。
マッチポイントの最高値は(そのボードをプレイしたペア数マイナス1)です。この場合、2ペアですから、トップスコアは1です。
この例では、#4が1、#2が0(=1−1)となります。
EWのほうはトップスコアからNSMPを引いたものになります。#1のペアは1−1=0となり、#3は1−0=1となります。

もし、結果が同じなら、平均をとります。この場合は、0.5になりますが、慣習として、xで表します。

このように、すべてのボードについてMPを計算します。

□集計表

全部のトラベリング・スコアのマッチポイントの計算がおわれば、これを集計し、各ペアの総得点を計算します。

No NAME RANK TOTAL 1 2 3 4 5 6
1 A-B 2-3 9x 0 0 1 1 x 0
2 C-D 2-3 9x 0 0 1 1 x 0
3 E-F   8x 1 1 0 0 x 1
4 G-H 1 14x 1 1 0 0 x 1

入賞者には、賞品をだしましょう。励みになります。

この例では、GさんとHさんのペアが14.5で1位でした。

 
 

■ペア戦(その2)

今度は6ペア(12プレイヤー)の場合をみてみましょう。

□ムーブメント

6ペアの場合、テーブル数は3となり、ムーブメントはすこし複雑になります。20ボードをプレイする例をみてみましょう。
この場合のムーブメントは下表のようになります。

  テーブル1 テーブル2
ラウンド NS ボード EW NS ボード EW
1 6 1-4 1 2 11-12,15-16 5
2 6 5-8 2 3 15-16,19-20 1
3 6 9-12 3 4 19-20,3-4 2
4 6 13-16 4 5 3-4,7-8 3
5 6 17-20 5 1 7-8,11-12 4

  テーブル3
ラウンド NS ボード EW
1 3 5-6,17-18 4
2 4 9-10,1-2 5
3 5 13-14,5-6 1
4 1 17-18,9-10 2
5 2 1-2,13-14 3

各テーブルにはこのムーブメントを示すテーブルガイドがあり、プレイヤーはその指示に従って移動し、指定されたペアと指定ボードをプレイします。(テーブルガイドはJCBLのホームページからダウンロードできます。

□トラベリング・スコア

トラベリング・シートの記入要領は2テーブルの場合と同じです。ただ、マッチポイントの最高値は2となります。(プレイ回数−1)。

この例はボード#2の場合です。

BOARD NO.2
NS
pair
CON-
TRACT
BY M D Final Score EW
pair
Match
Points
NS EW
1                 2
2 5D S 6   620   3 2  
3                 0
4 3NT S 5   660   5 1  
5 1
6 5D S 1 100 1 0

ボードをプレイするプレイヤーの記録が揃ったら、マッチポイント(MP) を計算します。NSのスコアを昇順に並べ、トップから順にMPをつけます。
トップはそのボードをプレイしたペア数マイナス1です。この場合、3ペアですから、トップスコアは2です。
このボードでは、NSのトップが#2で、ボトムは#6です。従って、EWのほうはトップは#1になります。

このように、すべてのボードについてMPを計算します。

□集計表

全部のトラベリング・スコアのマッチポイントの計算がおわれば、これを集計し、各ペアの総得点を計算します。

計算例を下図に示します。

No NAME RANK TOTAL 1 2 3 4 5 6
1 A-B 3-4 22 0 2 1 0 2 2
2 C-D 2 23 1 2 2 0 0 1
3 E-F 3-4 22 1 0 0 1 1 2
4 G-H   10 0 1 0 2 1 0
5 I-J   16x 2 1 2 1 0 0
6 K-L 1 26x 2 0 1 2 2 1

この例では、KさんとLさんのペアが26.5で1位です。

□5ペアの場合

プレイヤーが10人の場合でも、6ペア3テーブルのムーブメントを使い、プレイできます。

#6を欠番にして、6ペアのテーブルガイドを使います。
テーブルは2、ラウンド数は5で、ラウンドごとに、#6と対戦するペアが休みとなります。MPの最高値は1となります。

成績を集計するペアが#5となればよいでしょう。

 

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