ミニゲーム大会 2

2004/02/12


 

■チーム戦

チーム戦は2ペアがチームを作り、他のチームとスコアを争うゲームです。先ず、2チームの場合を見てみましょう。

2チームの場合、前半戦と後半戦があります。

□前半戦

下図のように、ホームチームがNSに座り、EWには相手チームが座ります。
そして、規定のボードをリレイでプレイします。

前半戦の配置図
テーブルT   テーブルU
  チーム1A       チーム2A  
チーム2B チーム2B   チーム1B チーム1B
  チーム1A       チーム2A  
 

例えば、全部で12ボードをプレイする場合、前半戦では6ボードをプレイします。
テーブルTでは1−3、テーブルUでは4−6のボードでプレイを開始し、それぞれプレイが終了すれば、ボードを交換して、残りのボードをプレイします。

IMP換算

前半戦のボードをプレイした後、そのテーブルで、お互いに、スコアを照合します。そして、一致していることを確認して、移動ペアはホームテーブルに帰り、スコアをIMPに換算します。
計算過程を示すため、3ボードのスコアをIMPに換算してみます。

チーム1Aペアのスコア(NS)
Deal Cont By M D Plus Minus
1 3NT N 4   630  
2 1NT S 1   90  
3 1S E 1     80
チーム1Bペアのスコア(EW)
Deal Cont By M D Plus Minus
1 3NT N 3     600
2 1D S 2     90
3 1S E 2   110  

IMP換算表
スコア差 IMP
20-40 1
50-80 2
90-120 3
130-160 4
170-210 5
220-260 6
270-310 7
320-360 8
370-420 9
430-490 10

ボード1:630−600=30。
換算表からIMP=1。

ボード2:90−90=0。
換算表からIMP=0。

ボード3:−80+110=30。
換算表からIMP=1。

このようにして、計算した結果は表1のようになります。⇒表1。

この例では、チームTが16:1で勝ちました。


 

□後半戦

前半のゲームで勝った方のチームは前半と同じシートに座り、負けたほうのチームのペアはシートを入れ替えます。
このゲームではチーム1が勝ったので、後半戦のペアの配置は下図のようになります。そして、残りの6ボードをプレイします。

後半戦の配置図
テーブルT   テーブルU
  チーム1A       チーム2B  
チーム2A チーム2A   チーム1B チーム1B
  チーム1A       チーム2B  
 

テーブルTでは7−9、テーブルUでは10−12のボードでプレイし、それぞれプレイが終了すれば、ボードを交換して、残りのボードをプレイします。

IMP換算

後半戦のボードをプレイ後、お互いにスコアと照合し、一致していることを確認して、移動ペアはホームテーブルに帰り、スコアをIMPに換算します。

計算結果を表2に示します。(⇒表2)。
今度は12:13で・IMPの負けですが、総合では28:14で、チーム1の勝ちとなりました。

□プレイするボード数

この例では12ボードをプレイしましたが、時間に余裕があれば、もっと多くのボードをプレイできます。許容時間を考慮して、4の倍数から決めます。

 
 

■チーム戦(トライアングル)

3チームが同時にゲームすることもできます。

□ムーブメント

最初、各テーブルにチーム単位で座り、ボードを配置します。(Round 0)
NSに座ったペアは動かず、EWに座ったペアがテーブル番号の大きい方に移動します。ここで、ボードをシャフルして、プレイを開始します。 (Round 1)
このラウンドでプレイが終了すると、EWのペアはスコアを相手チームと照合した後、昇順で移動し、ボードは降順のテーブルに移動します。(Round 2)
ボードはシャフルせずにそのままプレイし、プレイ終了後、やはりスコアを照合して、それぞれホームテーブルに帰ります。そこで、2チームとの対戦結果を一旦IMPに換算し、その後で、VPを求め、入賞順位を決めます。

  Table 1   Table 2   Table 3
3チームのムーブメント
Round NS EW Brds   NS EW Brds   NS EW Brds
0 1A 1B 1-8   2A 2B 9-16   3A 3B 17-24
1 1A 3B 1-8   2A 1B 9-16   3A 2B 17-24
2 1A 2B 9-16   2A 3B 17-24   3A 1B 1-8

ボード数は競技時間とプレイヤーの技量で決めます。

VP換算

対戦結果の例を下表に示します。上段はIMPのスコア、下段はVPです。 VPへの換算は下表の換算表を使います。

チーム成績
  1 2 3 VP
1 3NT 40:25
16:4
24:33
6:14
22
2 25:40
4:16
S 50:26
19:1
23
3 33:24
14:6
26:50
1:19
2 15

VP換算表(6-8)
スコア差 VP
0 10-10
1-2 11-9
3-4 12-8
5-7 13-7
8-10 14-6
11-13 15-5
14-16 16-4
17-19 17-3
20-23 18-2
24-27 19-1
28+ 20-0

チーム1:

対チーム2ではIMP差が15、表から16−4。対チーム3ではIMP差が‐9、表から6−14。
VP合計=16+6=22。(2005/04/26)

チーム2:

対チーム1ではIMP差が‐15、表から4−16。

対チーム3ではIMP差が24、表から19−1。

VP合計=4+19=23。

チーム3:

対チーム1ではIMP差が9、表から14−6。
対チーム3ではIMP差が‐24、表から1−19。
VP合計=14+1=15。

この例では、チーム2がVP=23で1位になりました。


 

■個人戦

プレイヤーが8人なら、ペア戦かチーム戦をプレイします。
10人なら、ペア戦(2.5テーブル)をプレイできます。
9人の場合はどうしたらよいでしょう。この場合は、個人戦がよいでしょう。

この方式は、毎回パートナーが変わりますが、ミニブリッジではオークションがないので、デフェンス・プレイの約束事を一通りマスターしていれば、誰とでも組めます。

□ムーブメント

テーブル数は2です。プレイするボードは18ボードとします。(これは、競技時間に余裕があれば、9の倍数であれば任意に選べます。)
9人個人戦のムーブメントは下表のようになります。

  テーブル1   テーブル2 休み
Rds Bds N S E W   N S E W  
1 1-2R 2 3 4 7   6 8 5 9 1
2 3-4R 3 4 5 8   7 9 6 1 2
3 5-6R 4 5 6 9   8 1 7 2 3
4 7-8R 5 6 7 1   9 2 8 3 4
5 9-10R 6 7 8 2   1 3 9 4 5
6 11-12R 7 8 9 3   2 4 1 5 6
7 13-14R 8 9 1 4   3 5 2 6 7
8 15-16R 9 1 2 5   4 6 3 7 8
9 17-18R 1 2 3 6   5 7 4 8 9

□トラベリング・スコア

トラベリング・シートは下記のように記入します。

この例はボード#2の場合です。

BOARD NO.2
NS
pair
CON-
TRACT
BY M D Final Score EW
pair
Match
Points
NS EW
1                  
2/3 5D S 6   620   4/7 0  
3               0  
4                
5                   0
6/8 3NT S 5   660   5/9 1  
7                 1
8               1  
9                 0

このように、すべてのボードについてMPを計算します。

□集計表

全部のトラベリング・スコアのマッチポイントの計算がおわれば、これを集計し、各ペアの総得点を計算します。

No NAME RANK TOTAL 1 2 3 4 5 6
1 A 4 9 - - x 1 x 1
2 B 2 10x 1 0 - - x 1
3 C   7x 0 0 x 1 - -
4 D   4x 0 1 x 0 x 1
5 E   5x 0 0 x 0 x 0
6 F   6 1 1 x 0 x 0
7 G   6x 0 1 x 1 x 0
8 H 3 10 1 1 x 0 x 1
9 I 1 12x 1 0 x 1 x 0

この例では、Iさんが12.5で1位です。

IMP評価

トラベリング・スコアの評価をマッチポイントで計算しましたが、1,0 では差がでないので、IMPで評価することもあります。


■終りに

トーナメント・ブリッジでは、よいカードがこなくても勝てますし、また、プレイに慣れてくると、ぎりぎりのハンドでゲームを狙うこともできます。この方式でプレイすると、ミニブリッジが面白くなるでしょう。

 


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