体験教室 2

改訂:2002/02/01


  A: トリックのことは分かりました。それから。
  B: コントラクトブリッジは,いくつトリックを取るかということを、最初にきめてからプレイするんだ。これをコントラクトを買うという。
そして、計画どおりにトリックが取れれば、ボーナスがでる、できなければ、ペナルテイをとられるというゲームなんだね。
実は、この最初にいくつトリックをとるかをきめる段階で、ペア対抗で競りを行うんだ。
これを符牒でするもんだから、その仕組みを覚えるのが、なかなか大変なんだ。
符牒で自分の情報をパートナーに教え、また、パートナーや相手方の情報を解読するという作業は楽しいことでもあるのだけど、この仕組みを覚えるのに、嫌気がさして途中でやめてしまう人も多いんだ。
 
  A: そうですか。
  B:

コントラクト・ブリッジのゲーム過程は、
@カードを配る(Dealing)、
Aコントラクトを決める(Bidding)、
Bコントラクト攻防のプレイをする(Playing)、
C結果を評価する(Scoring)の4つにわけられるんだ。

Aのビッデングは今説明したとおり余り楽しくない部分で、ブリッジ普及のネックになっている。
それで、これに大鉈をふるって簡素化し、かつ、スコアリングを単純化して覚えやすくしたのがミニブリッジなのだ。
それから、コントラクト・ブリッジでは、最初のカードがリードされるまで、ダミーのカードは公開しないけど、ミニブリッジでは、デクレアラーが決まった段階で、ダミーが直ぐカードをテーブル上に晒してしまうんだよ。  

  A: ダミーって、なんですか。
  B: いや、失敬した。デクレアラーのパートナーをダミーと言うんだ。
ダミーは、プレイ中、デクレアラーの指示に従ってカードをプレイするだけで、プレイに参加しない。
プレイはデクレアラーが一人だけですることになるのだ。

さて、話を戻すと、ダミーがカードを公開するので、デクレアラーはコントラクトを決めやすくなり、デフェンダーは最初にプレイするカードを決めやすくなった。
しかし、プレイの楽しさは殆ど変わらない。
このように、ミニブリッジはブリッジを知らない人でもブリッジを楽しめるように工夫されたゲームなんだ。
 
  A: では、Aのコントラクトはどのように決めるんですか。
  B: これはすごく簡単になったんだよ。
Aを4点、Kを3点、Qを2点、Jを1点と数え、カードを配ったひとから手札の点数を順に発表していくんだ。
言い忘れたけど、ブリッジではビッドでもプレイでも、その順番は時計回りになっている。
一巡すると、どちらのペアが点数を多く持っているかが分かる。点数の多いペアがプレイする側になり、少ない方がデフェンダーになる。
 
  A: 同点の場合はどうなるのですか。
  B: 20−20の場合は、もう1回カードを配りなおしをするんだ。
プレイする側が決まれば、点数の多い人がデクレアラーとなり、そのパートナーがダミーになる。
同点ならカードを配ったひとに近い人がデクレアラーになる。

デクレアラーが決まれば、ダミーはすぐ手札をテーブル上に公開して、自分の前にスーツ毎に並べるから、、デクレアラーはダミーの手札をみて、「切札を何にするか。」「ゲームかノーゲームか。」を検討し、コントラクトを決める。
 
  A: ゲーム、ノーゲームというのは。  
  B: コントラクトの種類は下表のようになる。
  ノーゲーム ゲーム
コントラクト 所要トリック コントラクト 所要トリック
ノートランプ 1NT 3NT
スペード 1 4 10
ハート 1 4 10
ダイヤモンド 1 5 11
クラブ 1 5 11

ゲームというのは、ノートランプなら9トリック、スペードやハートを切札にする場合は10トリック、クラブやダイヤモンドが切札の時は、11トリックをとることを約束することになる。
ゲームを宣言して、作ればゲームボーナスがもらえる。
例えば、ノートランプでゲームを宣言して9トリックとれば、500のボーナスがでるが、ノーゲームで9トリックとっても、ボーナスは50しかでない。
しかし、ゲーム宣言して8トリックしかとれなければ、相手側に100あげることになり、ノーゲームなら、目標の7トリックはとっているので50のボーナスはでるのだ。
この表から分かるように、ノートランプかハートやスペードで、ゲームをとるのが有利だ。
 
  A: 切札やゲーム宣言はどんな基準できめるのですか。
  B: プレイに馴れてくれば、ダミーのカードを一目見るだけで決めることができるようになる。
しかし、最初のうちは、切札は8枚以上あるスーツを選んだほうがよい。7枚でも、絵札が3枚あれば、切札として使える。この条件が確保できなければ、ノートランプでプレイした方がよい。
ゲーム宣言は、25点以上あれば、ノートランプやスペードやハートで狙えばよい。
クラブやダイヤモンドでのゲーム宣言は、28点以上の時にトライしたほうがよい。
 
  A: 大体、見当がつきましたが、体験教室へ行ったほうがよいでしょうか。
  B: このゲームは碁や将棋と違って4人必要なんだ。体験教室へ行けば、同好の人と知り合いになり、ゲームメンバーを確保しやすくなるし、また教室の主催者側から、練習場所や講習会などの情報が得られる。
なにより、自分で勉強するより講師や経験者の話を聞いたほうが効果的だよ。是非、行きなさい。
 
  A: では、申し込んでみます。  

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