リストB スプリンター 2002/12/12
2005/07/16
  説明
使用条件
1/1のオープン
  1/1のレスポンス
1/1のオープン
参考事項
 

 


■ 説明

スプリンター・ビッド[Splinter Bids]またはスプリンター・レイズ[Splinter Raise]といいます。

トランプ・フィットがあり、ゲームがある時に,シングルトンやボイドのあるスートを示すために使うコンベンションです。
シングルトンやボイドのあるスーツでダブルジャンプシフトをします。

主に、1/1のオープンに対してレスポンダーが使いますが、レスポンダーのメジャースーツをオプナーがサポートする時にも使います。
また、1/1のオープンに対しても使うこともあります

例えば、次のようになります。

N E S W   N E S W   N E S W
1 / 4     1 / 1 /   1 / 3  
          4              

 
 


■ 使用条件

次の条件を具えていれば、短いスーツでダブルジャンプシフトをします。

(1)切札は4枚以上あること。
(2)ポイント合計がゲームゾーンにあること。
(3)1枚以下のスーツがあること。
(4)1枚スートはシングルAでないこと。

オポーネントが介入した時の使用は, 流派によって違いますが、大勢は、ダブルにはシステムオン、オーバーコールにはシステムオフです。

 
 


■ 1/1のオープンに対し

レスポンダーは次の条件で使います。

□ 使用条件
(1)切札が4枚以上あること。
(2)ダミーポイントが13-16であること。(注)
(3)1枚以下のスーツがあること。
(注)これも流派で違います。13ポイント以上とする流派もあります。
この条件では、17ポイント以上をJacoby 2NTで示します。

【例1】
N E S W
1 / 4  
QJ742
AQ2
A1052
4

□ オプナーのリビッド

レスポンダーがスプリンターを使用したとき、そのポイントレンジが分かりますから、スラムの可能性を判断できます。
スラムがなければ、ゲームでサインオフし、可能性があれば、キュービッド等でスラムトライをします。

【例1】
N E S W
1 / 4 /
4      
(OPENER)
AJ742
KQ2
KJ4
74
【例2】
N E S W
1 / 4 /
4 / 5 /
6      
(OPENER)
AQJ74
AQ2
872
K2
 
 


■ 1/1のレスポンスに対し

オプナーがスプリンターを使う条件は次のとおりです。

□ 使用条件
(1)切札が4枚以上あること。
(2)ダミーポイントで19以上あること。
(3)1枚以下のスーツがあること。

【例1】
N E S W
1 / 1 /
4      
QJ74
AQ102
-
AQ1043

□ レスポンダーのリビッド

パートナーのポイントレンジが分かりますから、スラムの可能性があるを判断できます。
スラムがなければ、ゲームでサインオフし、可能性があれば、キュービッド等でスラムトライをします。

 
 


■ 1/1のオープンに対し

新スートやNTをビッドできないときに使います。

□ 使用条件
(1)切札が5枚以上あること。
(2)ダミーポイントが13以上であること。
(3)1枚以下のスーツがあること。

【例1】
N E S W
1 / 3  
AQ2
2
AQJ532
Q65
2はジャンプシフト、3はダブルジャンプシフトでスプリンターになります。

□ オプナーのリビッド

ポイントとハンドの形から、スラムの可能性がなければ、3NTかゲームビッドでサインオフします。可能性があれば、キュービッド等でスラムトライを続けます。

【例1】
N E S W
1 / 3 /
3NT      
(OPENER)
Q1074
KQ2
KJ42
K4
【例2】
N E S W
1 / 3 /
4 / 4 /
4NT / 5 /
6      
(OPENER)
74
AQ82
K972
AK3

 
 


■ 参考事項

□ パターン
オープン スプリンター 備考
1 4/4/4 (注1)
1 3/4/4  
1 3/3/4  
1 3/3/4  
(注1)
4でプレイしたいときは、最初
2でレスポンスし、後で4をビッドする。

□ オポーネントが介入した時

ダブルには、システムオン。オーバーコールには、システムオフ。

□ スプリンタービッドが有効な場合

そのスーツが x-x-x , A-x-x なら重複がなく、スラムトライに有効。

Mini-Splinter

スプリンターはダブルジャンプシフトで、そのスートが1枚以下で、4枚サポートがあり、ゲームゾーンにあることを示します。

情報交換の点からみれば、このビッドのレベルが低いほど望ましいことになります。この点を改善したのが、ミニ・スプリンターです。

これはパートナー間の合意が必要ですが、FGにならない、特定のジャンプシフトをスプリンターとして使うものです。

(1)オプナーの場合

下図のオークションで、Nのビッドは意味がありません。2HのリバースはF1ですから、わざわざジャンプする必要がありません。

これをスプリンターに使います。このビッドをジャンプ・リバース[Jump Reverse]といいます。

N E S W
1 / 1 /
3      
(OPENER)
K1074
2
AK42
AQ84
このビッドを使い、4枚サポートとそのスートが1枚以下であること及びMed以上のポイントを持っていることを知らせます。

N E S W
1 / 1 /
4      
(OPENER)
K1074
AQ84
AK42
2
この場合は、普通に4Cをスプリンターに使います。
3Cはジャンプシフトになり、クラブはナチュラルになります。

(2)レスポンダーの場合

パスアウトしているとき、ジャンプシフト・レウポンスには本来のFGの機能はありません。それで、これをスプリンターに利用します。

下図のオークションで、SのビッドがFGの筈がありません。3Hでスプリンターを示します。

N E S W
    / /
1 / 3  
(S's HAND)
K1074
-
K642
AJ84
再評価すると、16ポイントあります。3Hで4枚サポートとそのスートが1枚以下であることおよび13ポイントを持っていることを知らせます。


パスしているハンドでは、このビッド・パターンをFit Showing Jumps でも使うので、パートナーとよく打ち合わせておくことが必要です。

 

□ 参考文献

D.H.TRUSCOTT : Bid Better,Play Better,
GRANT : Commonly Used Convention(p310), etc.


 
 

リスト 表紙 次頁