相変わらずの三番瀬である。天気予報では台風5号が運んできた南からの暖気に加えて晴天のため、さらに日本海側からの風がフェーン現象気味に関東平野に降りてくるとのことでなんと37度にもなるという。しかし今までも大抵はそうであったように海岸に出ると涼風が暑さを和らげてくれることが多く、今日も海岸に行ったほうが楽ではないかなどと、あれこれ考えながら車を走らせたのである。今日の潮は中潮とは言え干潮ピーク時の潮位は14cmと、大潮並みに干潟が広く広がるはずだ。到着したのは午前8時。ようやく干潟が出始めたころで、まず目に飛び込んできたのは目の前の波打ち際で採餌するミヤコドリの一団であった。近くには数羽のオオソリハシシギ、少数のキョウジョシギ、ダイゼン、キアシシギなどが見える。新手のシギチが入ってないか探してみるが、特段新しめは見られないようだ。遠くにはメダイチドリの一群が見られる。眼前のミヤコドリをひとしきり撮影した後はいつもの様に船橋側から市川側に干潟を歩いてみた。と、ここで気が付いた。今日の三番瀬は風が殆どない、無風状態に近い。まだ朝方とは言え快晴に近い空からは痛い程の日差しが照り付け容赦ない暑さがこの身を襲うのだった。メダイチドリは約50羽、ずいぶん増えてきたがその中にハマシギが1羽混じっていた。まだ夏羽をかなり残した個体であった。他にはミユビシギ2羽も一緒である。オオメダイやソリハシシギ、オバシギなど7月には見られていた種は今日は見られていない。しかし確実に数は増えてきているようだ。9時過ぎには一通りの種類を確認てることが出来たし、時と共に干潟は広がりつつあり、鳥も分散してしまうので切り上げることにする。帰宅途中でいつものように谷津干潟に寄ってみる。谷津はまだ満水状態で鳥の数も少ないが観察センター対岸の狭い干潟にはトウネンが見える他、イソシギなど。淡水池には珍しくスズガモ成鳥♂エクリプスが姿を見せていた。何か事情があって北に戻らなかったのだろうが、カルガモに混じってただ1羽、暑さに耐えるように水にも入らずに止まり木にじっとしている。センターのカフェで夏場限定メニューのかき氷で体を中から冷やしたのち帰途についた。 |